デジタル回路は 3V や 5V といった低電圧で駆動する上に IC チップの消費電力も小さいことからデジタル回路部の電源を蓄電池から供給する別電源にしたことがあります。
結果は・・・良く言えば温和しく、悪く言えばつまらない音になったことから元に戻しました(笑)。
スムーズな音になったとかノイズ・フロアが下がったとか言えるほど改善されたわけではなく、1 万円余りの投資に見合う改善度というものでもないのですが、音色に変化はありました。
・・・充電池は回収して他の用途に用いることができましたので、1 万円余りの投資はドブに捨てたわけではないのですが・・・。
クリーン電源の究極はバッテリー駆動だと思って行ってみたものですが、この経験からクリーン電源とは 100V でなければならない筈の AC 電源電圧が他の機器との干渉によって 80V といった値にまで低下して駆動回路の安定性を損なう場合や強烈なスパイク・ノイズの混入によって電源回路が損傷したり信号系にノイズが混入することを防ぐのが主目的のものであって、そうした安全性を第一に考えなければならないプロ現場でこそ求められるものなのだろうと考えるようになりました。
むしろアンバランス型の回路で構成される家庭用機器のためには AC 電源電位が 0 になった位置で接続を入切して突入電流や逆起電力を抑制する CEC 社のゼロ・クロス・スイッチや大容量のコンデンサを内蔵したレギュレータ、DC リフト抑制回路などの方が効果があるのではなどとも考えてしまいます。
アキュフェーズ社のクリーン電源シリーズはトランス式のバランスフォーマーでも一度 DC 変換して AC100V を再構成させるレギュレータでもなく、いわば NFB (Negative Feed Back) のように AC100V の電流に対して直接補正をかけるタイプのものですので、補正回路の反応速度と補正供給能力が全てを決すると考えられ、原理は理解できても実効能力は推測できないところが難しいところです。
どうやら DC 電源やレギュレータのように温和しい音色傾向となるものではなく、躍動感や荒々しさみたいなものを損なうことなく安全性を高めるバランスフォーマーのような音色であるらしいことはスタジオでの使用で感じられたのですが、外してみた音色と聴き較べられる環境ではなかったのでノイズ・フロアの低減といった効果があるのかどうかまでは判りませんでした。
お礼
早速のご回答有り難うございます。 >いわば NFB (Negative Feed Back) のように AC100V の電流に対して直接補正をかけるタイプのものですので、補正回路の反応速度と補正供給能力が全てを決すると考えられ、原理は理解できても実効能力は推測できないところが難しいところです。 ううむ、、、カタログを見ると如何に優れた機器かが強調されて説明されていて、システムの抜群のアップグレードが期待出来るような印象を与えられますが、30数万円も出して買うほどのものかは疑問です。 家の近所に工場がある訳でもないし、オシロスコープで電源の波形を見たら綺麗なサイン波でしたし、、、 悩ましいところです。。。