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JR列車のオンライン予約
高速バスはオンライン予約があり、 乗る前に携帯を見せれば乗車できるのに、 JR電車では、そのようなサービスがされていないのは、技術的に難しいのですか。 どのような理由で、できないのでしょうか。
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理由を挙げればキリが無いのですが、 1.JRの営業制度は「乗継」利用を前提にしていること。 例えば高速バスを利用する場合、高速バスのりばまでの交通費は別に支払う事になりますが、JRの運賃では最初に乗車する駅~最後に下車する駅までの通しの乗車券を購入するのが前提になっています。 ・A駅-在来線-B駅-新幹線-C駅-在来線-D駅 このように乗り継ぐ際でも、乗換の度に切符を買い直すのではなく、A駅からD駅までの乗車券を購入するのが前提になっています。もちろん乗換の度に乗車券を買い直しても不正ではありませんが、結果として通しの乗車券を買うより割高になる事が多いです。 JRの運賃は距離が長くなればなる程運賃の値上がり方が小さくなる性質を持っているからです。 またJRの乗車券は有効期間内に限り「途中下車」が可能です。 実際には片道101キロ以上の乗車券に限り認められているので、馴染みが無いかもしれませんが、乗車券の経路上の途中駅では、後戻りしない限り何度でも途中下車できます。 ※ここでの「途中下車」とは途中の駅の改札を出て、再度残りの区間の旅行を継続する事を意味します。 高速バスのように一個の列車(バス)に乗車する度に運賃・料金を支払うのであれば、もう少し単純になるのかもしれません。 2.行先・経路が決まっている高速バスと異なり、JRの営業制度では同じ発着区間でも経路によって運賃・乗車券の効力が全く異なること(乗車券はそれぞれオーダーメイドに近い) JRでは同じ駅を二度通らない・後戻りしない限りは経由路線を自由に組み込んだ乗車券を購入する事が可能です。(特例云々の話は置いておきますが) 単純に東京-大阪の区間でも、東海道線(東海道新幹線)のほか、 ・東京-中央本線-東海道線-大阪 ・東京-東北本線-高崎線-上越線-信越線-北陸線-湖西線-東海道線-大阪 このように同じ駅を二度通らない限り、いくらでも経由路線が考えられます。 甲府と名古屋で人と合ってから大阪に向う、金沢で用事を済ませてから大阪に・・・という時でも「途中下車」が可能ですので。 で、乗車開始駅と最終下車駅、それに経由する路線によってキロ数が弾き出されますので、距離に相当する運賃を支払う事になるのです。 同じ区間でも経由路線によって運賃が異なる上、新幹線や特急列車が停まらない駅からの運賃を計算し、乗客が納得してインターネット上で決済できるか・・・となると非常に難しいと思います。 3.料金券の存在 JRの営業制度上、切符の種類は「乗車券」と「料金券」に分類できます。 乗車券は運賃を支払い、乗車開始駅から最終下車駅までの区間で購入します。 ただし乗車券だけでは乗車するのに特別な料金が必要な新幹線や特急列車には乗車できません。新幹線や特急列車に乗車する為には乗車区間毎に「特急券」などの料金券を買い足す必要があります。 例えば、A-B-C-Dと駅が並んでいるとして、A駅からD駅までの内、途中のB駅からC駅の間で新幹線や特急列車に乗車する場合、 乗車券:A→D 特急券:B→C この2種類の切符を購入する必要があります。 このように複数の種類の切符を組み合わせるのが前提なのですが、これをインターネット上で購入できるようにすると、乗客がある程度の営業知識を持っていないと誤購入の恐れが出てきます。 実際、会員制の「エクスプレス予約」では新幹線の乗車区間「だけ」の乗車券をセットで購入してしまい、前後の区間の乗車券を別に買い足す事で逆に高くついてしまう事例がココでも報告されています。 部分的にはJR東日本の「えきねっと」やJR西日本の「e5489」(3月5日開始予定)である程度購入できるのですが、それでも乗客が正しい区間・経路の乗車券を購入できているか・・・となると微妙な所だと思います。 必要な特急券だけオンラインで購入し、乗車券は駅の窓口で購入する方が安全だというのが現状ですね。