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インフレは若者にとって損?
インフレは若者にとって損? ある著名な経済学者の方がtwitterで「インフレになると高齢者が損をして、若者が就職できるようになる」ことはないという趣旨の発言をしていらっしゃったのですが、私は正しいと思っていました。少なくとも高齢者は損をします。インフレになると円安になり、製造業の雇用は増えるから、若者が就職できるようになるのも間違いではないと思います。 「インフレになると高齢者が損をして、若者が就職できるようになる」ことはない理由が知りたいです。
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>インフレになると高齢者が損をして、若者が就職できるようになる 現役世代がデフレにより損をするのは常識です。 なぜか? 老人の霊ですと以下の通りです 年金の物価スライド制も何を持って物価かと言う問題が有ります。 米の価格?デフレで下がりましたか?インフレで上がりましたか? 物価スライド制で基準とされる品物は実は景気に左右されない生活必需品だったりしませんか? 一般的な老人の資産は現金が大きなウェイトを占めてます。何故かと言うと日々の生活で必要だからです。 投資用の土地や建物は生活には必要は有りませんし、リスクもあります。老人は嫌がります。 現役世代は以下の通りです。 インフレに成ると貨幣価値が下がるので、現役世代の給与が世界的に下がります。 従って外国の工場生産が日本に帰ってきます。日本で生産した方が儲かるからです。 そうなると企業は求人を出します。 人を雇えば失業率が下がり、人手不足になります。そうなると働いている人は条件の良い所に転職 しようとしますがそれを止めるため企業は給料を上げます。 どう考えても書かれている様なインフレで老人が損をしない事は余り無い様に思います。 著名な経済学者自身が老人で民衆が「インフレは良い事」と思い出せば都合が悪いからだと思います。
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- at9_am
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その経済学者が誰でどのようなロジックで「インフレになると高齢者が損をして、若者が就職できるようになることはない」と考えたかは知りません。ですので、以下は私なりのロジックです。 まず、「インフレになると高齢者が損をし」ないという点。 高齢者の損得は、収入と資産の二つの面から考える必要があります。 高齢者の収入は、圧倒的大多数は年金ですが、年金は物価スライド式であり、大雑把に言って物価に左右されません。したがって、この面で高齢者が損も得もすることはありません。 高齢者の資産(純資産)は、大雑把に言って実物資産と金融資産および金融負債に分けられます。実物資産は例えば家や土地など、金融資産は株式や預貯金など、金融負債は借入金などです。これらのうち、インフレで目減りするのは預貯金・債権等であり、株式等も若干の影響を受けるものの、家や土地などは特に影響を受けません。かえって、税負担などの面で家や土地などは負担が(実質ベースでは)下がる可能性すらあります。借入金は減るのは分かると思います。 が、実質ベースでは、資産は預貯金がマイナス、家等その他資産がプラスマイナスゼロ、負債は借入金がマイナス、ということなので、結局預貯金の額と借入金の額を比べることになります。退職金の直後などを除けば、日本の家計は基本的に預貯金<借入金です(逆なら返しているでしょう?)。 したがって、全く損をしないとは言いませんが、大きな損にはなりません。 次に、「若者が就職できるようになることはない」という面に関して。 インフレだから若者が就職できるようになる、という関係は、全く想像もできません。 例えばフィリップス曲線を持ち出してくる方もいますが、これは完全に経験則でしかありません。実際、アメリカにおけるスダクフレーションのように「インフレで不景気」という状況も存在します。したがって、この二つは相互に影響はしあうものの全くの別物と考えたほうが実際には近いでしょう。 したがって、全く無関係だから、としか言いようがありません。 ではどの世代が損をするのか、という問題ですが、結局は若年層が払うことになります。 例えば、インフレにより年金の積み立てが不足した分は税かそれに近い方式で徴収されるので、若年層が損することになります。インフレになると金利上昇は避けられないので、銀行等から借り入れをして家等を購入する際に大きな利払いを行うことになります。これもこれから購入する層、即ち若年層です。 更に、実質賃金がインフレにより上昇すると考える根拠は一つもありません。景気が回復すると考える根拠も、です。
お礼
詳細に記述していただいてありがとうございます。参考になります。 高齢者が損をしない点について 年金については同感です。しかし、資産についての話には疑問があります。高齢者の資産の多くは預貯金(感覚ですが)と不動産ではないでしょうか?となると、やっぱり高齢者はかなり損をするのでは?税負担などの面で家や土地などは負担が下がる可能性があるのは知りませんでした。税とインフレについてはあまり考えたことがなかったので、これを機会に考えてみたいと思います。 若者の雇用について フィリップス曲線についての記述は確かにそのとおりです。あまり経済について勉強してないので常識的な質問だったら申し訳ないのですが、インフレは貨幣価値の下落なので円安が誘導され、それが雇用に寄与するのではないかとおもっているのですが、どうなんでしょうか?生産性が上がっている現代では雇用の創出にはならないですかね? 結局損するのは若者という点で同意します。ついでに私もリフレ派にはどうも疑問が残ります。小泉路線が一番正論だったような気がします。
お礼
こちらも真摯な回答、ありがとうございます。 年金の物価スライドの物価調整はどうやって算出されるのか、というのはたしかに気になるところですね。 ほとんど同意見です。