☆予防接種後は2ヶ月避妊してくださいと聞きますが、 本当にかかった場合はどうなるのでしょうか?
妊娠初期~中期(妊娠4週~16週頃まで)に感染した場合に問題となります。この時期は赤ちゃんが様々な器官を形成している時期にあたるため、先天性心疾患 ・視覚障害(白内障、緑内障、網膜症など)・聴覚障害(主に感音性難聴といい、中耳から脳に原因がある難聴)になる可能性が高くなります。
その事をふまえた上で、予防接種2ヶ月以内の妊娠や妊娠初期~中期に罹った場合、中絶する事が殆どです。
☆抗体が無い場合
妊娠する可能性が起こる前に予防接種を受けることお勧めします。風疹は生ワクチンなので2ヶ月の避妊が必要です。(心配であればそれ以上あけておけばいいと思いますが、基本は2ヶ月です。ちなみに相手の男性が受けた場合も2ヶ月の避妊が必要です。)
☆予防接種を受けている場合
昭和54~62年生まれの人の約半数はきちんと接種出来ていないとの統計が出ています。それ以前の人は中学時に受けているはずですし、それ以降の人は1歳~7歳6ヶ月に受けているはずです。ご自分の母子手帳で確認してみましょう。ただし、接種を受けてもきちんと抗体が作られず抗体の低い人がまれにいます。また、接種による抗体の有効期間が15~20年程度とは言われています。
☆罹った人
以前に罹っていれば問題はありません。罹れば終生免疫が作られますので、殆どの人は1回罹ると罹りません。また、妊娠時以外に罹っても問題はありません。
既患後の妊娠ですが、接種と同じように2ヶ月くらい空けておけば安心なんじゃないでしょうか?これについてはデーターがないので詳しくはいえません。
ちなみに感染症(風疹・麻疹・おたふく・水痘など)に罹った後、次の予防接種を受けるまでは1ヶ月空けます。今、罹っているのであれば、きちんと避妊されるか、婦人科で相談されるがベストです。
最後に言えることは、心配していても解決はしません。過去に接種を受けていても抗体の上がらない人、罹ったといってもそれが本当に風疹であったと血液検査をして診断されたのでなければ、絶対ではないし、まれに本当に罹っていても抗体の上がらない人もいることは事実です。妊娠したいけど、心配・・・と思われるのであれば、血液検査・接種をお勧めします。風疹のワクチンを常備しているのは産婦人科・小児科です。電話で確認してからかかりましょう。(ちなみに接種は自費になります。その病院の言い値です。クリニックだと4・5000円位、大学病院クラスになるともっと高いです。)産婦人科の敷居が高いようであれば、予防接種を行っている小児科でご相談されるのが無難だと思います。
《ちなみに、私が勤めている小児科では、大人の方の接種が月に4.5人はいらっしゃいます。大人が小児科に・・・なんて思うかも知れませんが、良くあることなので気にされなくても大丈夫です。》
お礼
ありがとうございました。 知人が3月に風疹にかかり、6月に妊娠しました。 それで心配していたようなので、質問させていただきました。 私も以前妊娠前に予防接種をしておこうと思って したときに2ヶ月は避妊するようにと言われたので、 予防接種で2ヶ月なら、本当にかかった(ひどかったらしい) なら、もっと避妊期間が必要では!?と心配になったんです。 妊初期や予防接種後のデータや注意事項はあるのに、 どうして本当にかかったときのものはないんでしょうかね。 予防接種は自分で決めた日に打てるし、 妊娠後にかかってしまったらどうしようもないのに、 突然かかってこれから知っておかなくてはいけないであろう事なのに… どうして… 関係ないから、データがないのでしょうか? お詳しくありがとうございました。