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デジカメレンズの使い方とパースペクティブについて
- デジカメのレンズについて、風景写真を撮る場合のパースペクティブを説明します。
- 被写体の高さの比率によって適切なレンズのミリ数を知りたいです。
- デジカメでもフイルムカメラでも同じ60mmを使って被写体を同じ比率で撮影できますが、画角は異なります。
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質問者が選んだベストアンサー
> このレンズを35mmフイルムカメラに装着して70mmで撮影した画像は、デジカメで47mmで撮影した画像と同じ画角である。と言う意味でしょうか。 その通りです。 35mmフィルムの撮像サイズは36mm×24mmです。つまり、35mmフィルムカメラで撮影した場合と比べると、 D90で撮影した画像は、フィルムカメラで撮影した画像の中央部23.6mm×15.8mmを切り出したものと同じになります。 その違いを、焦点距離の違いで考えると1.5倍になるということです。(36mm/24mm=1.5倍、24mm÷16mm=1.5倍) > 1、FEX2053さんとの関係はどのようになるのでしょうか(80-90mmと30-40mmの件) どんな焦点距離でも、その写真が現実と一致するような見方があるわけですが、 あまり焦点距離が長すぎると、「現実と一致する距離」は遠くになり、それだけ離して見ると、見た目が小さくなりすぎて見にくくなります。 あまり焦点距離が短すぎると、「現実と一致する距離」は近くになり、それだけ近づけて見ると、写真が視界に収まりきらず見にくくなります。 「現実と一致する距離で見る」のには限度があるわけです。「写真を見やすい距離」はどうなるかと考えると、回答1の「見つめた時の銀塩換算の焦点距離は約80~90mm、ぼんやり見た時の画角は3~40mm」に落ち着くわけです。 > 2.望遠レンズでズームアップすると距離感が圧縮される意味 長い焦点距離で撮影した写真を、「現実と一致する距離」より近くで見た場合を考えます。 このとき、近くにある分、写真は現実よりも拡大されて見えるわけですが、 人間の目の認識としては、「拡大して見た」というよりも、「被写体に近づいて見た」と感じてしまいます。 簡単な例を挙げますが、「焦点距離100mmで、4m先の被写体人物と、その背景は6m先の人物」を撮影したとします。 このとき、人物2名の距離の比が1.5倍ですから、背景人物は被写体人物の2/3の大きさで写ることになります。 この写真を、「焦点距離50mmで現実と一致する距離」から眺めたとすると、「焦点距離100mmで現実と一致する距離」よりも近くで見る分 拡大されて見えるわけですが、その時、「焦点距離50mmと一致する、現実の見え方」と写り方を比べてしまいます。 焦点距離が50mmで同じ見え方になるということは、その被写体は2mの距離に居るものと見てしまうわけです。 ですが、50mmで被写体から2mの距離で撮影した場合、「2m先の被写体人物と、その背景は4m先の人物」という配置になりますから、 正しくは、背景人物は被写体人物の1/2の大きさで写るはずなのです。 つまり、「現実と一致する距離に合った焦点距離よりも望遠な焦点距離」で撮った写真を見ると、 被写体と比べて、背景が現実の認識よりも大きく写ってしまうのです。これを称して「距離感が圧縮される」と称しました。 (大きく写るということは、それだけ近くに居ると認識してしまうということです) 最初の質問の「75mmで撮影すると約1.1対5になるように見え」「遠方の被写体が近寄って見えます」の正体が、これです。 同じ位置から撮影した場合、望遠でも広角でも比率は変わっていませんが、 60mmで50m先と300m先を写したものと、「50m先の被写体が同じ大きさに写る」ようにすると、 それは、75mmで62m(50m×75mm÷60mm)先に相当しますので、60mmの場合よりも12m後ろに下がって撮影することになります。 「62m先と312m先」の物を比べることになりますから、その分比率が小さくなります。(この場合、1.2対5になるように見えるはず) 被写体の基準で見ると、「1.2対5で写っている」ものを、「1対5で写るはずだ」と見てしまうため、 この「実際の写り方」と「こう写るはず」との違いが、いわゆる「パースの違い」と認識されるわけです。 以上、焦点距離を長くした場合ですが、焦点距離を短くした場合は逆のことが起こり、 撮影している背景が、実際よりも小さく(遠く)感じることになります。遠近感が誇張されて認識されるわけです。 > そこで見た目に一番近い風景写真は何ミリで撮ればよいかという質問なのです。 回答1や、今回の最初に答えた通り、「手に取って見る」場合など、距離調節が容易な場合は、 「絵を眺める」場合は、絵全体がほどよく視界に入るように見ると思います。つまり、 回答1の「30mm~40mm」あたり(D90なら、45mm~60mm」に相当する距離で見る場合が多いと思います。 そこから先は個人差があるので、はっきりとは決められません。 一方、「絵を壁に飾って見る」場合だと、それほど距離を調整することはないかと思います。 おおむね、1m~2mぐらい離れて見るでしょうか。 (絵がずらっと飾ってるのを順に眺める場合、すこしぐらい絵の大きさが変わっても、それにあわせて見る距離を微調整したりしないでしょう。 つまり、「何処くらいの大きさを絵を、どのくらいの距離で見てもらうか」次第だと思います。 (先の回答の「写真の見え方が現実と一致する距離」を逆方向に計算することになります) 例えば、4号キャンバス(333×220mm)、6号キャンバス(410x242mm)、8号キャンバス(455mm×333mm)それぞれについて、 1mから見た場合の見た目と一致する焦点距離を計算すると、 4号キャンバス(333mm×220mm)だったら、1m÷333mm×23.6mm=焦点距離70mmで撮影した写真が、見た目に一致します。 6号キャンバス(410mm×242mm)だったら、1m÷410mm×23.6mm=焦点距離58mm 8号キャンバス(455mm×333mm)だったら、1m÷455mm×23.6mm=焦点距離52mm といった感じになります。 これよりも絵が大きければ、その分焦点距離は短くすべきですし、 もっと離れて見ることを想定するなら、その分焦点距離は長くすべきです。 そこから先は、「何処くらいの大きさを絵を、どのくらいの距離で見てもらうか」という、描く側の想定次第だと思います。 おそらく、壁に飾っている絵を見る場合、だいたい1mぐらい離れて見る感じになるかと思いますので、 つまり、大きい絵の場合はその分広角に、小さい絵の場合はその分望遠に撮ったほうが現実と一致しやすくなります)
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- mtaka2
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> たとえば300m先の被写体の高さと50m先の被写体の高さの比が1対5に見えたとします。何ミリのレンズを使えば同じ比率で撮影できますか。 「収差が無い、理想的なレンズ」であれば、焦点距離が何ミリであっても、 高さの比は1対5になります。 60mmがこの比率に近いと言いますが、 それを75mmにしたら、近くの被写体も遠くの被写体も同じように大きくなります。比率は1対5のままで変わりません。 逆に35mmにしたとしても、近くの被写体も遠くの被写体も小さくなります。やっぱり比率は1対5のままで変わりません。 そうではなく「写真が現実の見た目と同じになる」かどうかは、 撮影した画像をどんなサイズでどれだけの距離で見るかによって変わってきます。 基本的には、どんな焦点距離で撮影しても、それとパースが一致するような見方が存在します。 たとえば、D90はセンササイズが23.6mm×15.8mmですから、 背面の液晶モニター(3型=60mm×45mm)で確認した場合、 焦点距離60mmで撮影した写真は、15cm(=60mm÷23.6mm×60mm)離して見た時に、写真のパースが現実の見た目と一致します。 焦点距離75mmで撮影した写真は、19cm(=60mm÷23.6mm×75mm)離して見た時に、写真のパースが現実の見た目と一致します。 焦点距離35mmで撮影した写真は、9cm(=60mm÷23.6mm×35mm)離して見た時に、写真のパースが現実の見た目と一致します。 60mmで撮影した写真も、15cmより離して見れば、遠近感が現実より誇張されますし、15cmより近づけて見れば遠近感が圧縮されて見えることになります。 おそらく質問者さんは普段そのぐらいの距離で見ているから、60mmが自然だと感じているのでしょう。 もっと写真を近くで眺めるような人にとっては、60mmより焦点距離が短い方が自然に見えると思うでしょうし、 もっと写真を離して眺めるような人にとっては、60mmより焦点距離が長い方が自然に見えると思うでしょう。 実際にどのくらいの距離で見るかは、人それぞれなので、「○○mmがちょうどぴったり一致する」と断言することはできません。
- FEX2053
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これは「何ミリで撮っても変わらない」が答えです。 非常に簡単な考え方として、コンデジで「35mm換算60mm」の焦点距離は 9mm程度だと思いますが、銀塩では当然同じ画角、すなわち質問者さんが 言っている「同じ比率」になるレンズは60mmですよね。この2つのレンズで 撮った写真は「見え方は同じ」ですが、焦点距離は全然違います。 すなわち、35mmで焦点距離9mmというレンズ(存在はしませんが)の中央部 のみを切り出せば、35mmカメラの60mmレンズと全く同じ写りをするんです。 これはAPS-Cのデジイチ機で銀塩のレンズを使うと、焦点距離が1.5倍になる ・・・と言う事と全く等価なんです。 要は「どんなレンズでも、自分が見えた範囲だけを切り出したら、自分が 見えたように見えるはず」ってことなんですね。 でも、一見して「広角だと近くのものが大きく映る」ように見えますよね。 これは「広角だと近くて大きな物まで全体が写る」せいで、比率が違うように 見えるからです。逆に言えば、「自分自身が見た時に自然に見えている"画角" が、印画にした時に一番正しい比率に見える」と言う事と等価です。 その「等価」という意味からすると、60mmが一番自然だ、という質問者さんの 感覚は非常に鋭い(一般に、見つめた時の銀塩換算の焦点距離は約80~90mm、 ぼんやり見た時の画角は3~40mmだと言われていますので、その中間を選ぶの はごく自然ではないかと)と思います。
お礼
FEX2053さん 大変貴重なる回答、感謝いたします。なるほど何ミリで撮っても“比率は同じ”ですか。質問したのと同じカメラとレンズを用いて18mmと75mmで撮影し、18mmの画像領域を75mmの画像領域と同じになるように小さく切り取って、これを元の大きさに拡大したところ75mmの画像と全く同じになりました。これで何ミリで撮っても比率は同じということが判りました。わかりやすい回答ありがとうございました。一つ判らないことがありますが、デジカメ用18-105mmズームレンズをデジカメに装着して70mmで取った画像と、35mmフイルムカメラ用35-70mmのズームレンズをデジカメに装着し70mmで撮った画像が全く同じでした。この意味は、70mmのレンズは両方とも同じ70mmのデジカメとしての画角で当然の結果である。しかしこのレンズを35mmフイルムカメラに装着して70mmで撮影した画像は、デジカメで47mmで撮影した画像と同じ画角である。と言う意味でしょうか。 mtaka2さん 貴重なる回答たいへんありがとうございます。いやー、目から鱗とはこのことですかね。驚きました。撮影した焦点距離と画像サイズによって見た目と同じパースの見る距離が存在するのですか。この計算式で説得力ありですね。しかし現実はなかなか実感できません。近景と遠景のある風景被写体を60mmで撮った場合A4サイズの画像は290÷23.6×60=73cmが最適距離ですか。 1、FEX2053さんとの関係はどのようになるのでしょうか(80-90mmと30-40mmの件) 2.望遠レンズでズームアップすると距離感が圧縮される意味 3.最初に質問した背景には実は次のような背景があるのです。 プロの画家は写真を見て絵をかくことを極端に嫌います。 理由は沢山ありますが、まず一番には、距離感の違い(一眼と二眼の違いを含む)。次によく言われるのは、近景のサイズと遠景のサイズの比率が違う(近景は見た目より大きく、遠景は小さく写る)。見た目と写真の色彩の違い。周りの状況雰囲気が感じ取れない等々、他多数あります。 ここでの回答結果より、二番目の理由は先入観であり誤解であると判断してよいと思います。 私は、写真を全て参考にしなくても利用する価値が大いにあると思うのです。そこで見た目に一番近い風景写真は何ミリで撮ればよいかという質問なのです。
お礼
貴重な御意見再度頂き大変ありがとうございました。画面の大きさと見る距離については、人間の脳が介在して少し異なる感じがして、まだ完全には理解できていませんが、理解できるよう努力してみます。大変勉強になりました。重ねて感謝いたします。