具体的には、MBRというIBM PC/ATの起動の仕組みと
その対象を内蔵HDDコントローラーのほかUSB機器などに拡張するBIOSの機能。
それと、MBRに格納されたブートローダーとして起動し、複数のOSを選択可能にする
ブートマネージャーと呼ばれるソフトの機能。この二点によります。
ブートマネージャーという言葉は、たぶんシステムコマンダーの発売とか
MS-DOSの次世代OSとしてIBMが開発したOS/2が
MS-DOSを含む、他のOSを起動するために標準搭載した機能とかによって
1990年代に広く知られる技術となりました。
しかし、Microsoftではこういった技術に積極的ではなく
自社製以外のOSを起動するための仕組みに取り組んでいません。
自社製OSしか起動できない貧弱な機能でブートマネージャーを僭称してはいますが…
これだけが大きな問題で、言い換えればMicrosoft製以外のOSとのマルチブートでは
Windowsをメインに使いたい人でも、Microsoft以外のブートマネージャーを使わざるを得ない点にあります。
これは非常に大きなユーザーに対しての不義かもしれません。
なにしろLinuxをメインに使う人は、この問題で何も困らないけど
Windowsがメインという人が、覿面にこの問題に泣かされています。もはや喜劇です。
たとえばOS/2のユーザーはOS/2ブートマネージャーのままLinuxを起動できます。
Windowsのこの仕様のため、HDD上でMicrosoft以外のOSを混在させる場合は
システムコマンダーのような市販ソフトや、MBMのようなフリーのツールが必須となります。
そして、その役割として、大きなシェアがあるのが
Linuxでのブートマネージャーとして普及しているGRUBです。
GRUBには、設定ファイルをOS用パーティションに格納する仕組みがあり
たとえばLinux用パーティションの削除/破壊によって、GRUBが機能しなくなり
他のOSの起動もできなくなるという問題があります。
PCが、リカバリーシステムしか備わっていない状態で販売されることが増えたことで
この状態からの復旧は困難なものとなってしまい…
このトラブル回避の手段を考えたのはまた、MicrosoftではなくLinuxを中心とする
OSS(Open Source Software)コミュニティでした。
つまりHDDへの導入以外でのLinux利用という発想で
その成果が、USBへのOS導入という形になったわけです。
ですから、ブートローダーをUSBに導入し
BIOSの起動デバイス選択の仕組みによって
起動時にHDDのブートローダーと、USBメモリー上のブートローダーを
自由に切り替えるという発想での運用が可能となっています。
USBからの起動の方法としては、数種類のアプローチがあり
それぞれ、導入と管理の方法が違います。
まぁ、既に導入したのであれば、それを抜いた状態で
HDDからWindowsが起動するかどうか?試すのが先決でしょう。
#この章には、独自研究による内容が含まれています。
#たとえばMicorosoftには、MBR修復専用CDのイメージを配布するなどの
#初心者に役立つサービスが考えられますが、そんな噂は聞いたことがありません。
#まるで他のOS導入に対する懲罰のような対応に思えます。
#WindowsをOEM供給しているPCメーカーが、そういった方法を提供しないのは
#あるいはライセンス上の問題なのかもしれません。
お礼
ご回答ありがとうございます。 Linuxメインでも、そんな困る事は無いので試してみたいと思います。