これまでの経験からすると、オイル上がりよりオイル下がりの方が圧倒的に多いです。
オイル上がりはピストンのオイルリング、オイル下がりはバルブのステムシールが原因ですが、金属性のオイルリングよりもゴム製のステムシールの方が痛みやすいのでしょう、おそらく。
特にオイル管理が悪く、内部にスラッジが大量にたまっているようなエンジンでは、ステムシールに限らずカムやクランクのオイルシールや、バルブカバーやオイルパンのパッキン等、ゴム製のシール類がみんなプラスチックのように硬くなってダメになり、豪快なオイル漏れを起こす傾向にあります。
オイル下がりを起こすエンジンも、こういうオイル管理の悪い車が多いようです。
逆にオイルリングがヘタってオイル上がりを起こすというのは、よほどのことです。
よほど過酷な使用状況を長年積み重ねるか、ものすごい距離を乗ったりしない限り、ピストンリングはそうそうダメになりません。
なので、もしオイル消費が大きい場合、確率的にはオイル下がりの方が高いかと思います。
参考までに、一つ面白い実例を挙げます。
私が仕事で使っている古い軽バン(11年落ち14万km走行)は、私が使い始めた時点で、けっこうオイル消費が激しく、500kmも乗るとLOWレベルまでオイルが減ってしまうような状態でした。
エンジン始動時(特に冷間時)にはけっこう白煙も出ていました。
典型的なオイル下がりの症状ですね。
が、試しに毎回1000kmごとにオイル交換を続けていると、最初は1000kmでも汚いオイルが出ていたのに、だんだん抜いたオイルの汚れが減ってきて、それに合わせるようにしてオイル消費が止まってきました。
1000kmごとの交換を始めてから、1万kmくらいで改善しました。
使っているオイルは別に高級品でもなんでもありません。
会社で使っているごく普通のオイルです。
今では、1000kmでオイル交換をする時点でも、アッパーレベルまでちゃんと入ったままの状態です。
(おそらく今なら、もっと距離を乗ってもオイルは減らないと思います)
また、エンジン始動時の白煙も出なくなりました。
硬くなってしまったステムシールが柔らかくなった、とは思えませんが、たとえばバルブステムに張り付いていたスラッジが洗い流されてステムが綺麗になり、シールの密着が良くなりでもしたのでしょうか。
まあ、私が整備工場勤務で、タダでオイル交換ができるからこその荒業ですが、こういう実例もあるよ、ということで。
お礼
詳しいアドバイスどうも有り難うございます。小まめにオイルを交換して様子を見たいと思います。