当方のは昨年型のK9なので,現行のL0とは細かいセッティングが若干違うかもしれません.
EUR仕様なので,モトマップ経由のカナダ仕様とも少し印象が違うかもしれません…確か,ピークパワーは同じで発生回転数が違ったんではなかったかなぁ…と(違いを感じられるほど敏感ではないでしょうが).
当方が乗ったことがあるのは現行,旧型のリッターSSを含めても数台で,現行のリッターSSと言えるバイクで乗ったことがあるのはK9のみですが,その中では公道を走る限り,いずれのバイクも乗り手の限界…ビビリミッターが作動するほうがずっと早いです(当方には).
なお,隼には現行/旧型とも乗ったことがありませんから,比較はできませんが,局面次第で隼が速いこともあれば,R1000が速いこともあるでしょうね.
車重が260kgと205kgなのですが,この差が気にならないなら,長距離ツーリングでの快適性は隼が上でしょうね(そういうのを狙ったバイクだから).短距離とか取り回しが多いと軽さでR1000がラクに感じるかもしれません.
以下,当方が乗ったことがある中での相対的な印象です.
シチュエーションにより,「ここは走りやすい/にくい」といった差異はありましたし,この評価は乗り手によっても分かれるようです(乗り慣れてしまえばどれもビビリミッター速度に収束しますかねぇ).
K9はリッターSSの中では比較的ローギヤードな部類で,他のバイクに比べるとタコメーターの針は少し高めになります.だからといって,極端に燃費が悪いことはなく,リッターSSとしては平均的な印象です(まだ高速を延々と走るツーリングには行ってないので,街乗り,近場の高速,峠などを走ってみた印象で…です).
初めて購入したスズキ車ですが,勝手に「低速からゴリゴリしたトルクがある」と思ってましたが…ゴリゴリした印象はあるのですが,トルクがモリモリというより,音は騒がしいけど軽く回っている印象です.
リッターSSはどれもそうでしたが,「ここで加速したい」と思った意識にほとんど遅れ無く加速してくれる(リッターSSが経験した範囲で最高の加速力なので,それ以上は想像できない)のですが,K9でも同様です.ただ,街中を走っている程度のときにピュっと加速したいときのアクセル開度は他のSSに比べると大きめに感じます.
インジェクションのモード切替えができますが,街中を走っている程度では違いをほとんど感じませんでした.雨の日でも同じですね.もっと速度が高いところだと違いが出るんでしょうけど.
バックトルクリミッター付きのは初めて乗りましたが,確かにエンブレは弱めで…というより,スロットルオフ時のショックが無いので走りやすく感じます.
クラッチレバーの遊び調整は簡単なのですが,切れ始める位置を好みにすると全部切れてくれず,全部切れるように調整すると遠くなりすぎて疲れる気がします.クラッチレバーの位置調整機構が欲しかったですねぇ(油圧クラッチ時代はあったのではなかろぉか).これは当方の指が短いのも関係してるかもしれませんけどね.
「顔を向けるだけで勝手に曲がっていってくれる」というのではなく,「曲げようとすればそれだけ曲がってくれる」という感じです.操作してる感覚があるんで,良いのではないでしょうかね.勝手に曲がってくれる感覚が好きならCBRが良い気がしますけど.
標準のBS製タイヤですが,以前はもっとネチョ~っとした感覚があったのですが,こいつのはあまり感じませんね(夏場は分かりませんが).
標準状態のサスでは違和感があったので,フロントだけ少しいじったら結構良くなりました.自分の走る範囲で,なるべく汎用的な設定です.これは好みに合わせて設定すればいいだけですね.
ブレーキはよく効いてくれると思います.レバーストロークも大きめですから,強弱をつけやすいですかね(もう少しストロークが小さいほうが好みですけど).それと,面取りとかパッドグリスとかの対策をしても,当方の車両では鳴きが止まりませんね…これはパッド交換しかないかなぁ…って気がします.
リッターSSとしてはシートが低く,相対的にハンドルが高い…のですが,身体が慣れるまでキツイのは同じですね.足つき性を重視しすぎてシートの前とタンク後部を絞り込んであるんで,乗った感じはスリムなんですが,好みとしてはもう少し幅があるほうが好きです.
でっかい二本出しマフラーが見た目は重々しいのですが,乗ってみるとロールは軽いし,取り回しも軽く感じます.狭い場所で幅が邪魔くさく感じることはありますけど.
あと,この種のバイクに積載性を求めるのもお門違いではあるのですが,用途によってバイクを使い分けできるほど何台も所有できないので,ちょっとだけ積載性にも配慮して欲しかったですね.荷掛フックもナシ(ピリオンステップステーは使えるとはいえ),タンク上面も妙な波打ちがあるデザインなので,吸盤式のタンクバックでも付かないのが多いと思います(樹脂カバーもあるんで,磁石式も不可ですね).
リッター化される前のCBRの跳ね上げ式ピリオンシートとモノ入れは使いやすかったですねぇ.
更に…一応,フレームにもカバーが付けてあり(なんかカウルもいろんなトコでベルクロ止め),遮熱を意図されているのでしょうけど,右膝内側辺りは渋滞してると11月頃でもコゲそぉな気がしました.左は耐えられる程度でしたけど…夏場の渋滞はコワイですね.
リッターSSのどれを選んでもレースで使うので無ければ性能で不満は感じないと思います.
国内仕様だとサーキット走行では速度リミッターが気になるかもしれませんけどね.
乗り味は違うと思うんで,試乗できるなら試乗して決められるとよいのですが,あまり試乗できる機会って無いし…もたもたしてると買えなくなることも多いんで,買うときはエイヤっで決めてます.
お礼
詳しく、かつ丁寧なご回答ありがとうございます!! 思わず読み入ってしまい、試乗(またがっただけ)したときの感覚と比較してうんうんと頷いて読んでしまいました! まだssというタイプは未知の領域でして、当方はネイキッドタイプなので乗りこなせるのかどうかも含め、疑問が沢山あります。