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外貨で入出金できる銀行
現在、外貨で預金できる銀行は数多くあります。しかし、外貨口座の外貨をそのまま入出金できる銀行には、どこがあるでしょうか。つまり、両替を介さずに入出金したいのです。なお、ATMで入出金する必要はありません。支店窓口での対応で十分です。 シティバンクでは、それが可能なことは知っていますが、それ以外の銀行ではどうでしょうか。
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私は年間に10回ほど海外に出かけており、両替も含めて外貨の調達法には関心を持って調べています。 外貨現金を外貨預金として預けたり、逆に外貨預金を外貨現金で払い出したりできる銀行は後述のようにそこそこの数存在します。ただし外貨現金で入出金できる銀行でも、そのほとんどは入出金に際して手数料(外貨現金取扱手数料などと呼ばれる)を徴収します。「円高の時に外貨預金をしておいて、後で現金で引き出して使おう」ならまだよいのですが、「米ドル現金が余ったから、預けておいて次に使う時に引き出そう」などとすると、入金・出金の双方で外貨現金取扱手数料を差し引かれて損をします。(そのまま現金で持っていた方が有利) 外貨現金取扱手数料については、他の為替用語と併せ回答の最後に補足説明しております。(既にご存じでしたら読み飛ばして下さって結構です) 外貨現金での入出金ができる銀行で、私がこれまでに確認しているものは以下の通りです。分かっている範囲で取扱通貨種と外貨現金取扱手数料についても記しています。外貨現金取扱手数料は特記のない限り1通貨単位あたりの額です。また銀行によっては最低手数料額の設定があり、その場合当然ながら少額で出し入れすると不利になります。 【外貨現金での入出金ができる銀行】 ・みずほ銀行[1] 米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、ニュージーランドドル(以下NZドル)、スイスフラン 全通貨とも預入時1回500円 払出時1回1,000円 ・三菱東京UFJ銀行[2] 米ドル預入2円/払出1円80銭 ユーロ2円50銭 英ポンド8円 豪ドル7円70銭 NZドル6円70銭 スイスフラン4円 その他にも扱い通貨あり ・三井住友銀行[3] 米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、スイスフラン 手数料は[3]参照 1万米ドル以上の残高があれば米ドル現金に関してのみ手数料免除 ・シティバンク銀行[4] 現金は米ドルのみ可で1米ドルあたり2円 トラベラーズチェックでならユーロ、英ポンド、豪ドルも可 ・りそな銀行[5] 米ドルの場合1米ドルあたり2円 最低1,500円 ・北海道銀行[6] 米ドルのみ可 1米ドルあたり2円 最低1,500円 ・七十七銀行[7] 可能だが対象通貨と手数料についてWeb上に詳細情報なし ・八十二銀行[8] 米ドル2円 ユーロ6円 英ポンド9円 豪ドル10円 香港ドル2円 NZドル7円 ・千葉銀行[9] 米ドル1円50銭、ユーロ2円50銭 最低1,500円 ・京葉銀行[10] 米ドル、ユーロ、豪ドル 暦年の1回目無料 2,3回目優遇 ・八千代銀行[11] 米ドル2円 ユーロ6円50銭 豪ドル8円 ・横浜銀行[12] 米ドル2円 ユーロ2円50銭 英ポンド12円 豪ドル11円 NZドル10円55銭 スイスフラン払出4円90銭/預入3円90銭 最低2,500円 ・スルガ銀行[13] 可能だが対象通貨と手数料についてWeb上に情報なし ・静岡銀行[14] 米ドル1円50銭 ユーロ6円 豪ドル8円 NZドル8円 ・滋賀銀行[15] 米ドル3円 ユーロ5円 豪ドル9円70銭 最低1,500円 ・南都銀行[16] 米ドル預入1円/払出2円 ユーロ預入3円/払出6円 豪ドル預入5円/払出10円 カナダドル預入4円50銭/払出9円 いずれも最低1,500円 ・北陸銀行[17] 米ドル2円 ユーロ6円 豪ドル8円 最低2,500円 トラベラーズチェックは無手数料 ・広島銀行[18] 米ドル3 円 ユーロ7円50銭 英ポンド12円 豪ドル9円 NZドル10 円 ・四国銀行[19] 米ドル1円 ユーロ4円50銭 豪ドル6円 ・福岡銀行[20] 少なくとも米ドルは可 ・南日本銀行[21] 米ドル 外貨額の1% ・沖縄銀行[22] 米ドルのみ可 1米ドルあたり2円 最低500円 ・香港上海銀行[23] 支店窓口ででなく現地ATMで引き出す方式(無手数料)*1 対象通貨は米ドル、ユーロほか全22通貨と抜きん出て多い 1千万円以上の口座残高が必要 預入時は要手数料(例えば英ポンドの場合4円) 手数料の設定は銀行によりさまざまですが全般には高めです。上記の中で広島銀行の米ドルなどは特に不利な例で、日本円を米ドル外貨預金にする際に公示仲値に対し為替手数料が1円加算され、その預金を米ドル現金で出金するのに3円が必要で、合計4円の手数料を支払うことになります。しかし適宜の銀行(広島銀行含む)で即時両替した際のレートは公示仲値+3円なので、外貨預金を経由すると損です。他の銀行や通貨についても、即時両替と同等か割高になるケースが大半です。 そのような中、活用価値があると考える銀行は以下の通りです。 (1)みずほ銀行 外貨現金取扱手数料を「預入時1回500円 払出時1回1,000円」と独自の設定にしています。一度にまとまった額で出し入れすることを前提として、他行で外貨現金取扱手数料の高い通貨(英ポンド、豪ドル、NZドル)では活用価値大です。 (2)三井住友銀行 米ドルの場合に有利です。口座残高が1万米ドル以上あれば、米ドル現金を無手数料で出し入れできます。米ドル以外の通貨では利点はありません。 (3)シティバンク銀行 トラベラーズチェックで出し入れする場合に有利です。米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドルならトラベラーズチェック発行手数料を含めて無手数料で出し入れできます。支店が少ない上に偏在していること、口座残高が一定基準を割ると口座維持手数料を徴収されるのが難点です。 米ドルの外貨現金取扱手数料(2円)は口座残高が1千万円以上あれば免除されますが、それなら1万米ドルの預金で足りる三井住友銀行の方が有利です。 (4)京葉銀行 年に3回までの範囲で、ユーロまたは豪ドルを引き出す場合に有利です。1回目は外貨現金取扱手数料無料、2回目と3回目はユーロ75銭/豪ドル1円25銭です。米ドルは三井住友を利用した方がよいでしょう。支店が東京の1店を除き千葉県にしかないこと、外貨現金預入時には優遇がないことが難点です。 (5)香港上海銀行 1千万円以上を口座に置いておくことが前提なので気軽には利用しにくいサービスですが、扱いの通貨種が多いことと、外貨現金取扱手数料が不要であることに惹かれます。 なお参考までに、外貨現金での入出金ができないことを確認した銀行は以下の通りです。入出金ができる銀行/できない銀行のどちらにも名前が挙がっていない銀行は未調査です。 【外貨現金での入出金ができない銀行】 新生銀行[24] あおぞら銀行[25] ソニー銀行[26] イーバンク銀行[27] 住信SBIネット銀行[28] 東京スター銀行[29] 武蔵野銀行[30] 近畿大阪銀行[31] 参考ページ [1] http://www.mizuhobank.co.jp/saving/asset/gaika/manabu.html [2] http://www.bk.mufg.jp/tameru/gaika/index.html [3] http://www.smbc.co.jp/kojin/gaika/list/futsu/index.html [4] http://www.citibank.co.jp/ja/bankingservice/servicecharges/index.html [5] http://www.resona-gr.co.jp/resonabank/kojin/service/huyasu/gaika/gaikahutsu/tyuui/index.html [6] http://www.hokkaidobank.co.jp/foreign/foreign02.html [7] http://www.77bank.co.jp/tameru/gaika/futsu.html [8] http://www.82bank.co.jp/hp/menu000002500/hpg000002482.htm [9] http://www.chibabank.co.jp/kojin/tameru/gaikafutuu_01.html [10] http://www.keiyobank.co.jp/tameru/gaikahikidashi/index.html [11] http://www.yachiyobank.co.jp/kojin/tameru/gaika/index.html [12] http://www.boy.co.jp/kojin/tameru/gaika/index.html [13] http://www.surugabank.co.jp/surugabank/kojin/service/fuyasu/gaika/lineup/futuu.html [14] http://www.shizuokabank.co.jp/feeandinterest/fee/fe-007.jsp [15] http://www.shigagin.com/personal/finance/gaika/pay.html [16] http://www.nantobank.co.jp/syohin/gaika/gaika02.htm [17] http://www.hokugin.co.jp/gaitame/gaika1.htm [18] http://www.hirogin.co.jp/service/gai/gfy/index.html [19] http://www.shikokubank.co.jp/shohin/yokin/gaika4.html [20] http://www.fukuokabank.co.jp/fuku/kojin/gaikayokin/gochui.htm [21] http://www.nangin.com/shisan/gaika/futuu.html [22] http://www.okinawa-bank.co.jp/kojin/unyou/gaika/ryui.html [23] https://www.hsbc.co.jp/1/2/promotion/22cards?WT.ac=TKY_PWS_Personal_S1_JP_22cards [24] http://www.shinseibank.com/gaika/cam/ [25] http://www.aozorabank.co.jp/kojin/products/gaika/teiki/index.html [26] http://moneykit.net/visitor/fx/fx01.html [27] http://searchfaq.ebank.co.jp/je/faq.asp?fid=30158 [28] https://www.netbk.co.jp/wpl/NBGate/i900500CT/PD/gaika_futsu_gaiyo [29] http://www.tokyostarbank.co.jp/starone/products/fx/flow.php [30] http://www2.musashinobank.co.jp/invest/g_deposit/f_deposit.html [31] http://www.kinkiosakabank.co.jp/kojin/fuyasu/gaika_info.html 【補足・為替用語】 ・銀行間レート 外国為替市場において文字通り金融機関間の取引に使われるレートで、新聞やテレビで「今日の東京外国為替市場、終値は1ドル=89円80銭でした」などと報じられているレートは通常この銀行間レートです。また銀行間レートは世界の為替市場で連動しているため、日本と他の国とで懸け離れた値になることもありません。 ・公示仲値(TTM) 銀行間レートは常時変動しているため、これを両替の基準レートとすると処理が煩雑になります。そこで各金融機関は銀行間レートを参照しながら、銀行間レートに代わる数字として「公示仲値」というレートを定め、その日の取引の基準レートに用います。公示仲値と銀行間レートは厳密には一致しませんが、両替の有利不利を考える上では同一視して差し支えありません。また公示仲値は各金融機関が独立に定めるため若干のばらつきがありますが、差異はあっても0.1%かせいぜい0.2%です。 ・対顧客電信売レート(TTS) 外貨現金のやり取りを伴わずに、銀行が外貨を売る(顧客が買う)取引きで適用されるレートです。外貨建てトラベラーズチェックの購入、外貨建て送金などで使われます。TTSは決まった幅の手数料(為替手数料)を公示仲値に上乗せすることで機械的に設定されます。 ・外貨現金取扱手数料 外貨現金を扱うとその国からの輸送コスト、運用に回せないことによる死蔵コスト、為替変動によるリスクが発生します。そこで外貨現金のやり取りを伴う取引きには「外貨現金取扱手数料」を課すことでコスト/リスクの埋め合わせをします(呼称は銀行により異なる)。TTSにさらに外貨現金取扱手数料を上乗せした数字が「外貨現金売レート」です。即時両替と、外貨預金の入出金とで外貨現金取扱手数料の額が異なる銀行もあります。 *1 シティバンク銀行や新生銀行が提供している、国外のATMで現地通貨を引き出せるサービスと似ているが、シティバンクや新生では「手数料を加えた換算額が、日本円普通預金口座から引き落とされる」のに対し、香港上海銀行は「外貨普通預金口座から直接引き落とされる」点で決定的に異なる。
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- masuling21
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みずほ銀行や三菱東京UFJ銀行でできますが、1ドル1円とか、所定の入出金手数料がかかります。
お礼
大変詳細な情報をありがとうございます。よくわかりました。シティバンクがT/Cに手数料(1%)を乗せるようになってしまったのは残念ですが、海外ATMでは、2ドル/回の手数料で現金を引き出せるのは便利そうです。また、銀行は横並び意識が強いのでどこでも同じだと思っていましたが、この件に関しては非常に異なるようで驚きました。