男ですが、夜な夜な包丁を砥いでいます。
変な意味はありませんが、家の包丁が汚くて切れないのが恥ずかしいのです。
以前、知り合いの大工さんとラーメン屋のおやじさんに、包丁に限らず刃物は使う者の心と性格と人柄が出ると言われました。
うちの包丁を見て、「お前はいい包丁なのに、こんな扱いを受けてかわいそうになぁ。おっちゃんが治してやるからな~」
と言われて、包丁を砥ぐ前に丹念に砥石をピカピカにして・・・
時間をかけて、新品以上の仕上がりにしてくれました。
あまりの包丁の迫力に(うちの包丁ですが)使うのが恐かったくらいですが、ちゃんと砥いでやれば安い包丁でも最大限の切れ味を出すものですよ。
と言われました。
以来、奥さんに料理はしてもらっていますが包丁は私が砥いで居ます。
飽き性の割りにのめり込みの性格のために、砥石を4種類くらい買い、砥石を真っ直ぐに修正するところからだと、1本砥ぐのに3時間くらいかかります。
粗砥ぎ→中砥ぎ→荒仕上げ→本仕上げ、となるわけですが、これがけっこう重労働で。。。
夜中に始めると満足できる仕上がりになるまでになるには午前2時とか3時になるときもあります。
でも、自分で砥いだ包丁の切れ味は自分の気持ちの切れ味でもあると思っています。
別に、仕事で必要なわけじゃないのですから、どこで止めても自由です。
でも、飽きっぽい性格を克服し刃物という危険なものを扱う以上、精神的な緊張が常にあります。
自分が砥ぎ切った刃物というものは、自分の作品ですから砥ぎ終えて刃先を見ていると自然にニヤッとしてきますね。
危ない性格か?
最近、刃物で人を刺したとかいう事件をよく聞きますが、自分で作った砥いだ包丁で人を刺すのはいやですね。
自分のココロがこもっているので、せめて買ったばかりの包丁でやってほしい(あ、意味が違うか)
人からも包丁の修理を頼まれることもあるのですが、柄の修理は金物屋さんに持って行きます。
ただ、持って行くのにボロボロの包丁を持っていくのは恥ずかしいので、うちで丁寧に砥いだ後に持って行きます。
「時間をかけて砥いでいるな~」という金物屋さんの言葉から、包丁談義に花が咲きます。
ぜんぜん知らない店ですけど。
奥さんが朝のお味噌汁を作るときにネギを刻みますよね。
音で切れているか、切れていないか分かります。
切れていないときは、夜中にヤマンバでなくヤマンじじいが出てきて
シャリシャリ包丁を研いでニヤっと笑うのだ!
ちょっと疲れるけどね・・・
お礼
やはりそうですね、ありがとうございます。