弓の重さが140ポンド!?
和洋を問わず、弓を趣味にされている方へ。
とある本に、14世紀の弓の射手、という写真がありました。
添えてあるコメントには「弓は140ポンドの重さだが、
とにかく引くふりならできる。」とあります。
驚いたのですが、これは「弓本体の重量」でしょうか?
写真の弓は、長めの木をたわめ弦を張っただけの原始的なものに見えます。
昔の甲冑は着る本人と同じぐらいあった時期がある、と聞いたことがありますが、
木の弓の重さとして63kgはどう考えてもしっくりきません。
そこで、ホメーロスの「オデュッセイア」を思い出しました。
誰も引くことのできない強弓をオデュッセウスが引いて自身の証をたてたシーンです。
というわけで、これは「弓の弦の張る力」ではないか、と思ったんです。
いかがでしょうか。
「弓本体の重量」か、「弦力の強さ」を表すものか。
ご存知の方がいらっしゃったら、ご回答くださいませんでしょうか。
もっと知りたいのは、この「140ポンド」というのがどのぐらいなのかということです。
たとえ男性でも初心者は引くこともできないほど強いものなのでしょうか?
単純な弓として、オデュッセウスしか引くことができなかったほど
強い弓、というのはどのぐらいの強度が想像できますでしょうか?
(写真には14世紀の射手、と書いてあったけど、衣装含めた再現であって、
弓自体が14世紀から残っているものではないと思います。)
弦の強さといってもコンポジットボウやアーチェリー、和弓など、
一概には言えないと思いますし、決められた距離を射る現代の競技用弓と、
遠距離から的を射殺する目的の武器であった中世の弓とは、
さらにややこしいとは思うんですけど、ご回答くださると嬉しいです。
本は、「指輪物語」というファンタジー小説の画集です。
(p.138,ジョン・ハウ、『指輪物語』の世界:原書房)