こんにちは。
大変興味深い視点のご質問ですね。
研究熱心で感心します。
☆なぜリズム変奏をするとつぶの揃った演奏ができるか。
パーフェクトな正解は分かりません。考えられる理由として。
①手首の柔軟性を得られるので 脱力がしやすく(自然に身につきやすい)結果的につぶの揃ったパッセージなどが弾ける。
②リズム変奏をしていないときは 弾けてる『つもり』の部分が リズム変奏することによって『弾けていない』こと,弱点がわかり それを矯正するのに有効な練習方法だから。
③速いパッセージなどは ほんの僅か(自身も他人も気づかない程度)でもリズム感,拍感が悪いと つぶが揃わない,転ぶ…という欠点が露呈します。
リズム変奏はリズムだけを変奏する訳ではなく 拍子自体を変化させることもありますので リズム感や拍感を整えることにも役立ちます。結果的に正しいリズム感,拍感が身につき つぶの揃った演奏ができる。
この3点が 私が考えるリズム変奏の利点です。
但し私の場合 トリルはリズム変奏しません。
人により 活用の仕方も違う場合があるのでしょうか。
リズム変奏の他に アクセントをつける…などもリズム変奏と共につぶを揃える,転ばない…など 演奏に好影響を与える練習方法だと思います。アクセントも 例えば16分音符なら 最初の音 2番目3番目4番目とずらしてつけるとより有効ですね。
で、この方法を意図的に避ける指導をされる先生ということですが。私の知る限りでは,リズム感,拍感も正確で、指も出来上がっていて速いパッセージを自分のMAXのテンポ50~60%で弾けるので 全く余裕…だから,リズム変奏をわざわざさせる必要がない生徒だから…とか 初めからリズム変奏が必要ない生徒を育て上げるご指導ができる先生も稀にいらっしゃいますので リズム変奏が重要ではない…とお考えになる先生は存じ上げています。
リズム変奏が音楽の妨げになるとすれば 往々にしてリズム変奏することにより『音楽』を感じずに機械的に指を動かしてしまいがちなので それを嫌う先生もいらっしゃるかもしれませんね。
リズム変奏の際 ペダルを使わないように指導される先生も稀にいらっしゃいますが 私は反対です。
リズム変奏しようと 普通に弾こうと 音楽的に弾くことを前提にしなければ良い練習とは言えないと思いますので ペダルの響きもないパサパサの音で機械的に指を動かすリズム変奏は 私も好きではありません。(ハノンはタッチに気を配りますが,音楽的に…は無理がありますね,笑)
以上 大変主観的な考えですが…
ご参考まで♪