現職の校長です。これは難しい質問です。たとえば担任であれ、担任外であれ仮に2年の所属を命じたら原則として2年の教科を教えます。しかしたとえば、1年の2クラスと2年の2クラスをまたがって教える必要が出てくる場合があります。どの先生がまたがって教えるかは、だいたいは教科部会で話し合って決めることが多いです。教科部会というのは、同じ教科の先生が数名集まって話し合うことです。
どの学年に所属するかは、校長が命じますが、またがりは教科内部で話し合って決めるのが通例です。
ではどのような場合にまたがりが生じるか説明しよう。
一年6クラス、2年6クラスとします。どちらも一クラス週あたり3時間の授業をするとすると、
1年 3 3 3 3 3 3
2年 3 3 3 3 3 3
のように授業をするわけです。この教科の教員が3名いるとしましょう。
A先生は、1年生を4クラス持つとします。4×3で12時間の受け持ち時間です。
B先生は2年生を4クラス持ちます。ここも12時間の受け持ちです。
C先生は、1年2クラスと2年2クラスを持つことになります。ここの12時間の受け持ちです。
実際は、C先生が一番大変です。2学年分下調べがいるし、テストも2種類作らねばなりません。C先生のパターンは不公平感を強く持つことになります。
こういう作業を9教科すべてにわたってやっていくわけです。またがりの先生が自動的に決まることもありますし(あんたしかないでしょといった感じ)話し合いで決めることもあります。
何組をもつかというのは、学年会議で学年の先生だけで決めます。9教科のほとんどが他学年の先生だった、という事態は避けねばなりませんから、そこを調整するのです。最終的には職員会議で一覧表にして全員で見て、確認します。
教師は皆、わがままです。仕事の公平さが保障されなければとことん言い張るのが通例です。そういう教師が30名くらいいると全員を納得させるのは校長としては至難の業です。4月当初の職員会議は校長にとっても、職員にとってもまさに修羅場です。けんかになるときもあります。
4月当初の三日くらいで、職員会議・・学年会議・・職員会議・・学年会議・・職員会議・・分掌部会・・職員会議・・教科部会・・職員会議・・学年会議・・分掌部会・・職員会議
というくらいの会議を精力的にこなします。
学校の時間割や、学年人事、教科人事などは、きわめて緻密に作られているのです。外部からはこの緻密さは理解できないと思います。
お礼
回答ありがとうございました。いろいろ大変ですね。参考になりました。