アリゾナ、ニューメキシコを中心にメキシコ国境から北の州境まで約5000キロ走破したことがあります。南西部の魅力は荒野にありますね。日本人の持つ砂漠のイメージを変えてしまう変化に富んだ砂漠(荒野)です。アリゾナの南端にはここだけで育つ巨大サボテンとそのサボテンだけに生育するサボテンふくろうを見て感激しました。
インターステーツ40号から北上すれば2,000メートルの高原が広がり松を中心に日本のような緑の山々が連なるところもあり、荒野に疲れた目を癒してくれました。
南西部のもう一つの魅力はプエブロ、ナバッホ、アパッチ等の先住民の集落を訪れたり、彼らより古いアナサジの遺跡(多くは国立・国定公園に指定されている)を見学出来る事です。雄大な荒野、雲ひとつない空、そこに生きる人びとと様々な生物、オアシスのように点在する近代的な都市部、アメリカ、スペイン、インディオの文化が混在した古い町・・・日本のみならず世界のどこにもない空間です。
北海道も車で一周しましたが、北海道は南西部と比較する対象ではなく、緑豊かな大地、湖、湿地帯、半島、北の海など南西部が逆立ちしても勝てない自然の美、豊かさを見せています。日本人に取って地平線を実感させ、車のスピードを感じさせないスケール感もあります。北海道にも先住民のアイヌ文化があり、その点では南西部に似ています。
一見想像を絶する南西部の荒野ですが、白人の来る数千年前から人間の営みがあったところです。多くの遺跡と現在は保留地に閉じ込められた人びと、そこへ行かなければ人の営みも見えず、砂漠(荒野)に踏み込まなければ、暑さにあえぎながら昼寝をしている動物も見えませんが・・次回チャンスがあったらナバホ保留地(アリゾナ北部)に囲まれたホピ族の台地の集落を訪ねてください。北米一古いといわれる部族です。
南西部関係の本が沢山出版されています。参考にして下さい。
『アメリカ南西部物語』海象社 ¥1,900
『荒野を目指す、魂のハイウエー・ルート66』研究社出版 ¥2,300
『ホピの聖地へ』ー知られざるインディアンの国ー東京書籍 ¥1,800
『雨の匂いのする砂漠』白水社 ¥2,200
お礼
CA,AZ,NM,UT,NVの砂漠を走りましたが。ゆっくり変化してゆく風景は大変すばらしいです。インターステートを走ると面白くないので片側1車線の道を走りました。ほんとに車で航海しているという感覚になります。北海道もそのうち行きたいと思います。ありがとうございました。