ガーミンの eTrex Vista HCx を持っています。購入して1年余り経ちますが、まだ現行機種です。
この4~5年でハンディGPSは凄まじい進歩を遂げていますよ。
No.1さんがリンクされたページで紹介されているものは地図表示ができない時代のモデルですし、No.2さんがお持ちのモデルも同様でしょう。
私の持っているモデルは1/25,000の地形図を搭載できてカラー表示ができます。私のはインストールしている地図が少し古いのですが、最新版では主要な林道や登山道も地図上に表示されます。
昔の地図表示ができない時代のGPSユニットは、現在位置を緯度経度の座標でしか知ることができなかったため、その情報から地図上での位置を特定するためにはかなりの知識と経験が必要でしたが、現在のモノではとりあえず「地図上で現在位置を示す」ことは機械が瞬時にやってくれます。
紙の地図とコンパスが要らないとまでは言いませんが、少なくとも私は「現在位置を特定する」ために紙の地図とコンパスを出すことはなくなりました。
最新のモデルはアンテナも高感度なので、よほど深い谷間ででもない限り衛星をロストすることもありません。
精度は、頭上の見通しの良い場所で半径3m、深い谷間や樹林帯などではかなり落ちますが、それでも半径20mを超えるようなことはそうそうありません。
バッテリーの持ちも劇的に良くなっています。
私の持っているモデルは公称25時間なのですが、これはアルカリ電池の場合で、ニッケル水素電池(正式に対応しています)を使うともっと持ちます。
登山ではしょっちゅう地図の表示縮尺を変えたりスクロールさせたりと、バッテリーにはけっこう酷な使い方をしているのですが、行動中は常時電源オン+軌跡ログを取る設定で1日半は持ちます(つまり12-13時間)。
自転車では表示を見るだけで滅多に操作しないので、6時間のサイクリングだと3日半は持ちます。
私は充電可能なニッケル水素電池(エネループですが)を使っているのですが、1日の登山だと予備に1セット(2本)、3日の登山で2セット持って行ってます。
というわけで、使っている実感としては、道迷い防止には絶大な威力を発揮するかと。
特にヤブ山(つまり始めから道に迷っているのが前提のような登山ですね)では、私も山岳部出身なので読図は得意中の得意なのですが、もうGPSなしの登山には戻れない、と思うほどです。
ちなみに携帯電話のGPS機能は、地図をサーバー上から読んでいるので圏外では使えません。現在位置を地図表示するだけでパケット通信を行っているのでバッテリーの持ちにも厳しいですし、ハンディGPSのように登山口で電源オン&軌跡ログ取得に設定して下山までそのまま、というような使い方はとてもできません。
道に迷った時は現在位置が判るだけでは不十分で、どこで間違ったか、さらに脱出ルートが判断できないといけないので、行動中は常時電源オン&軌跡取得が基本でしょう。No.2さんが紹介されたトラックバックも、軌跡を取得していなければ不可能です。(そもそも常時電源オン&軌跡取得の設定にしていれば、"画面を見て現在位置の確認をサボる"ことをしない限り道迷いは基本的に起き得ない)
操作はけっこう独特のものがあるので、昔のモノより飛躍的に敷居が低くなったとはいえ、それなりに習熟しないと使いこなせないのは確かです。
また、価格も高いです。一昔前の地図表示ができないモデルや、白黒の低精細の地図しか搭載できないモデルはかなり安くなっていますが、最新のモデルは10万コースです。
私が使っているVista HCxは本体が79,800円、これに地形図が別売なのでTOPO10m(1/25,000)が19,500円、これと地図データを格納するmicroSDも別売なので、要するに10万円かかるということです。
ま、高いのは確かですが、きちんと使えれば道迷いはほぼ防止できますし、安い買い物だと私は思っています。
ちなみにガーミンには、他にGPSMAP 60CSxやコロラド、オレゴンなどの上位機種もありますが、登山での操作性やバッテリーの持ちを考えると、Vista HCxがベストかな、と思います。
また、Legend HCxという下位機種がありますが、これはVistaから電子コンパスと気圧高度計を省略した機種です。気圧高度計はどうでも良いのですが、電子コンパスは絶対あった方が良い、と私は思います。