私のおススメは、
その一:おおばやしみゆき『さくら前線』
主人公・中原さくらは八上中(後の話では、おぎ中となっている)に通う、どこにでもいる普通の中学生で、勉強もスポーツも苦手。隣に住んでいて、勉強もスポーツも得意な幼馴染の松田武彦のことが好き。
ある日、親友の中島美香から、今流行っている消しゴムのおまじないを教えてもらう。それは、消しゴムに好きな人の名前を書き、カバーをして誰にも見られずに使い切ると恋愛成就するというもの。美香は、さくらの隣の席のちびっこ男子の、顔はかわいいが性格はかわいげのかけらもない、さくらのけんか友達、斉藤由紀にそのおまじないをするのだと言う。
さくらは授業中に暇になり、ふと消しゴムのおまじないを思い出す。さくらは何も考えず、軽い気持ちで松田武彦と書き込んだ消しゴムを、隣の由紀に見られてしまう。さくらは由紀に泣いてすがり、何でも言うとおりにするから武彦に言わないでと言った事から本当に由紀のパシリになってしまった。
(全巻あわせて五冊・大体2000円前後)
その二:芦原妃名子『砂時計』
主人公の植草杏(うえくさあん)は、12歳の冬に両親の離婚を機に母親 美和子の実家・島根に越してきた。田舎独特の雰囲気をなれなれしくプライバシーが無いと感じた杏。だが、近所に住む北村大悟(きたむらだいご)と知り合い、徐々にその田舎の雰囲気に慣れていくようになる。
そんな中、彼女を支える母親が仕事中に倒れてしまい、自分が「がんばれ」と言って母親を追い込んでしまったと責任を感じた杏は、母親を少しでも助けようと仕事を探す。そして大悟と共にお手伝いに行った村の地主「月島家」で、杏は同い年の月島藤(つきしまふじ)と妹の椎香(しいか)に出会う。
4人はいつしか行動を共にするようになり、杏は嫌で嫌でたまらなかったこの村に居場所を見つける。
しかしその後近くして、杏の母 美和子が生きることに疲れ、自殺をする。杏は葬式の席で、島根に来る途中に仁摩サンドミュージアムで美和子に買ってもらった砂時計を、悲しみのあまり美和子の遺影に投げつけ壊してしまう。そんな杏に大悟は、壊れた砂時計と同じものを杏に渡し、ずっと一緒にいることを約束する。杏も大悟とずっと一緒にいられるよう願う。
やがて時が経つと、杏と大悟の間には恋心が芽生えていき、2人は付き合うようになる。
しかし、杏の父親が杏を迎えに来た為、杏は高校の3年間は東京に住むことになり、2人は遠距離恋愛になってしまう。始めのころはうまくいっていた2人だったが、東京と島根という遠距離、藤のずっと募らせてきた杏への想い、椎香の大悟への想い、更に、杏の心の奥底にはいつも母親の影が存在していて……、2人の間はゆっくりと拗れていくようになった。そして、ある事件をきっかけに、杏は大悟と別れることを決意する。
少女から大人へと成長する中で、様々な恋や別れを繰り返してゆく杏。しかし、杏の心の中は常に母親の存在で支配されたまま…でもそんな中に、ずっと心の支えとなっている大悟の姿も確かにあった。
周囲が徐々に新たな幸せを見つけ出していく一方、独り、杏は幸せを求め奔走していく。
(番外編が2巻と本編8巻で全巻あわせて10冊・大体4000円~5000円前後)
お役に立てましたか?どちらも切ない感じになっています。
他にも色々あるのですが、私はこの2作品がスキです。
URLで、検索してみるとこの2作品のもっと詳しいことが
わかります。