経験者、と言っても刺青の麻酔でキシロカインゼリーを使用した事はありま
せんが(というより、そういう使い方がある事すら知らなかった)、仕事で
いつもキシロカインゼリーを使用している者です。
本来キシロカインゼリーは主に尿道や気管の粘膜の表面麻酔に使用されま
す。
皮膚の場合は角質層があるため、麻酔の効果は少ないと思いますが、皮膚に
傷がついてしまえば、傷の中には効果があると思います(一般に、皮膚を麻
酔する時にはキシロカインのテープを使用します)。
キシロカインゼリーは、2%相当ですので20mg/1mlです。通常使用量は
最高200mgですから、10ml以上血液の中に溶け込んでしまうと、中毒症
状が出現する可能性があります。その際、初期の段階では多弁になったり、
血圧が上がったり、味覚異常や耳鳴り等が生じたりするだけ(?)ですが、
更に血中濃度が上昇すると最悪の場合痙攣発作や呼吸の停止、更に適切な治
療がされない場合は心停止になる事もあり得ます。
ただ、具体的に何ml使用するとどれだけ血中濃度が上がるのかについては、
個人差が大きく(特に、皮膚や粘膜に使った場合)て『どれぐらいなら危
険、どれくらいなら安全』とはなかなか言えないのが実際です。
それ以外にも、頻度は非常に少ないのですが、キシロカインでショックを起
こす人も居ります。この場合は、ごく少量でも血圧が低下し、適切な治療が
速やかに行われない場合は死亡する事もあります。
もちろん、発赤などの副作用もいろいろあります。
キシロカインゼリー自体は、医療機関で医療関係者が通常に使用する場合は
それほど危険な薬ではありませんし、実際ほとんどの場合で安全に使用され
ております。しかし、万が一の時に酸素も蘇生器具も救急薬品も無い状況下
では、正直使用は勧められません(それゆえ、アダルトショップでアナル
セックス用に売られているなんて話を聞くと、信じられない気がします
・・・笑)。
御使用になる場合は、くれぐれもその点ご勘案の上、自己責任で御使用いた
だけますよう、御忠告させていただきます。
以上、先ずは御参考まで。
お礼
回答ありがとうございます。 やはり、正しい医療知識が必要ですね。 具体的な例を挙げて頂いて勉強になりました。