No.2のgakushanekoです。
No.2のお礼の中で,気になることを書かれていたので,もう一度書かせていただきます。
「頭頂部は、短くて立ってしまうので、時々抜いてしまいます。」と言う部分・・・
「白髪を抜くと白髪が増える」と言うのは,医学的には迷信ですが,白髪を抜くことによるトラブルがあるので,あまり抜かない方が良いんですよ。
白髪と言うものは,どう言う構造をしているのか。
実は,髪の毛の中には無数の色素をためている袋と言うか穴のようなものがあります。
本来,日本人の髪の毛であれば,この中にピンク色のメラニン色素が大量に入っていることで髪の毛が黒く見えるのですが,髪の毛の根元にある色素細胞が死ぬ,または,機能しなくなることによって,メラニン色素が作られなくなり,最終的には髪の毛が無色透明になってしまいます。
無色透明になるのですが,元々メラニン色素が入っていた部分が空洞のままとなるため,そこに空気が入り,光の屈折や乱反射が起こることによって髪の毛が白く見えるようになります。
と言うことで,これが「白髪」です。
まぁ,今回は,「白髪の中には無数の空洞がある」と言うことだけを理解しておいてください。
さて,ちょっと話は別のところに行きますが,「マジックカット」と言うものはご存知でしょうか?(名前は知らなくても,たぶん,そのものはご存知のはずだと思います)
ラーメンのスープの袋などに良く使われている「どこからでもカットできます」と書かれている部分のことです。
以前のような「切り込み」が無いのに,本当にどこからでも袋を切り開けることが出来る,あの部分のことです。
でね,もし,そう言う袋があったのなら,虫眼鏡でも良いですから,その部分をちょっと観察してみてください。(目が良い人なら,肉眼でも見えるかも・・・)
たぶん,完全な穴ではなくても「穴」が無数開いているはずです。
マジックカットと言うのは,ちょっとした力でも,その穴から穴へ切れ込みが伝わっていくことによって,簡単に袋を開けられるようになる仕組みのことです。
さて,話を白髪に戻しますが,このマジックカットと白髪,どこか似ていませんか?
「白髪の中には無数の空洞がある」ことと「穴が無数にある」こと。似てますよね?
でね,鋏などで切れば,白髪のそのカット面は綺麗になるのですが,白髪を抜いてしまいますと,そのカット面はどうしてもギザギザになってしまいます。
つまり,白髪が切れた部分と言うのは,もうすでに「切り込み」が入っている状態と一緒になり,ちょっとした力がその部分に加わることで簡単に切れ込みが深くなって言ってしまうのは,マジックカットと同じ原理がそこに働くからです。
つまり,マジックカット同様に穴から穴へ(この場合は,空洞から空洞へ)切れ込みが伝わっていっちゃうのです。
そうなるとどうなるのか・・・もう,わかっていらっしゃると思いますが,そう,「枝毛」になっちゃうんです。
黒髪なら枝毛になりにくい短い髪の毛でも,白髪を抜いてしまいますと枝毛になりやすいのです。
短いうちから枝毛で生えてきたら・・・ちょっと,目立ちやすくなるのは理解してもらえますよね?
枝毛になれば,本来1本のはずの髪の毛が2本3本と増えるのですから。
・・・あれ?白髪を抜くと白髪が増えちゃった・・・。
と言うことは,「白髪を抜くと白髪が増える」と言う迷信(まだ,言ってる・・・)は,このことを言っていたのかもしれませんね。
まぁ,とにかく,「白髪を抜くと,白髪が枝毛になりやすいのでやめた方が良いよ」と言う話でした。(アァ・・・,長い・・・)
白髪が立ちやすいのは,髪の毛内に空洞があるため,黒髪に比べて曲がり強度が増しているためだと考えています。
これは,三段論法的になりますが,次のことで説明がつきます。
鉄橋は,あの連続する三角を鉄の柱で作ることで,何も無い状態よりも沈み込むときの力を押さえ込んでいます。
つまり,橋の強度が増すのです。
それとよく似ているのが,鳥の翼の骨です。
骨は,極端な見方ではありますが,円柱形のため,鉄橋のように綺麗な構造ではないのですが,骨の内部を空洞にして,いろんな角度に支えを入れているため,翼を羽ばたかせるときの骨が曲がろうとしている力を押さえ込んでいるようです。
この鳥の翼の骨と白髪の構造が意外と似ているんです。(ほら,そこかしこに無数の空洞が開いてますからね)
そのため,白髪は黒髪よりも曲がりにくい,だから,黒髪よりも立ちやすいのです。
天頂部の白髪の隠し方ですが,2つあります。
まず,自分では難しいので,人に鋏で皮膚を切らないようにしながら,でも,出来る限り根元で1本1本切ってもらう方法。(出来るのなら,自分でカットしても良いですが・・・)
もう一つは,自然に,または,整髪剤を使うことで白髪が寝やすい長さまで伸ばす方法。(白髪だけと言うのは無理ですから,全体を伸ばすことになりますが・・・)
この方法は,白髪に整髪剤がつくとしたにある黒髪がすける性質を利用していますので,白髪が大変目立ちにくくなります。(試しに,シャンプー直後などの髪の毛が濡れている状態のときに鏡で見てみてください。きっと,驚くと思いますよ)
なぜなら,白髪にある無数の空洞に整髪剤が入り込むことで光の乱反射を抑えているからです。(このことで,白髪は無色透明だと言うことがわかると思います)
でも,白髪が寝ないと黒髪が透けて見えませんので,そこまでは伸ばさなければならないです・・・。
なお,整髪剤はワックスなどの重めのものを使うと良いかもしれません。
毛染めをすることとあわせて,この2つのうちどちらかを試してみてください。
本来の質問の回答ではないのに,長くなってしまいましてすみませんでした。
なお,医学的には,白髪について,まだ,まったくわかっていない状態です。
ですから,白髪の構造云々については,まったく,私ひとりの考えですので,間違っている部分も多くあるかもしれないことを付け加えておきます。
お礼
再びこのような回答を頂き、感謝します。先月末にパソコンがウイルスに感染してしまいまして、やっとパソコンが、出来るようになり久しぶりに見てみると素人の私でも理解できる例をあげて、詳しく説明してくれていて、白髪のことがよく理解できました。抜いては駄目なんだということが、よく分かりました。 根気よく短い白髪を伸ばして、整髪剤で目立たないようにしたいと思います。 お礼が遅れまして、本当にすみませんでした。有難うございました。