朝青龍関も、武蔵丸関も、たまたま「アジア系」の顔立ちをしていらっしゃるので、実のところは、それほど気にならないのです。これで、金髪、どう見てもアングロサクソンの顔立ちの人ばかりが横綱、大関を占めていたら、きっとかなりの違和感を抱いたと思います。不思議なものです。
昨日、朝青龍関にとっては、最も大切だと思われる、琴光喜関との一番をじっくりと見ていました。
あの相撲に、私は朝青龍関に、千代の富士、または栃錦の再来を感じました。誰もついていけないあのスピードと、流れるような技の連続。あれが出る間は、安泰だと思います。
でも、日本人の力士が必ずしもかなわないわけではないと思います。現在の大関陣も、病気や怪我さえなければ、十分に対等に戦えるように思います。
要は、力士の体形がこれだけ変わってきたのに、土俵が40年前と全く変わっていないというところに問題があるのではないかと。スケジュールも尋常ではないと聞きます。
つまり、「怪我や病気をしてください」といわんばかりの土俵体制になっているということです。
先代貴乃花(現二子山親方)は初めて稽古にビデオを活用したといいます。元三重ノ海(現武蔵川親方)は、筋力トレーニングにハイテクを導入しました。稽古がレベルアップし、多くの人に、より強くなる可能性が出てきていると言うことではないでしょうか。昔に比べて、圧倒的に一人だけ強いという横綱が出現しにくい状況になっているのかもしれません。
で、昔の力士よりも無理をして、怪我や病気をする。
素人判断かもしれません。「猛稽古をする力士が減った」と愚痴る親方の話も読みますので。でも、怪我や病気をしやすい状況になっていることは、誰も否定はしないでしょう。その点が改善されれば、もう少し相撲も、以前の面白さを取り戻してくれるのではないかと思います。