ディベートでは相手の弱点にツッコミを入れるのがお約束ですので、法律上の成人年齢を引き下げることがなぜ投票率の増加につながるか、必ず尋ねられるでしょう。
それは別として、投票率上昇の最大のメリットは特定の団体の利益に政治が左右されなくなることです。
最も極端な例を考えてみてください。「選挙なんか行っても何も変わらないよ」とある団体が世間の雰囲気作りをして、真に受けた有権者が全員棄権、投票に出かけたのがその団体の人間だけだったとしたらどうなるか。
その団体の利益だけを考える政治がおこなわれます。
文句は言えません。自らの意思で棄権したのですから。
逆に投票率が上昇すると、政治家は特定の団体の利益だけを考えていてはそれ以外の票が取れずに落選しますから、なるべく多くの人の為になる政治をおこなわねばならないでしょう。
メリットデメリットで考えると、自分が特定の団体に属しているなら投票率の上昇は不利に、投票率の低下は有利に働きます。
これが、いわゆる「組織票」というものです。
成人年齢の引き下げと政治に関してメリットを考えると、有権者人口の増加、だと思います。民主主義はなるべく多くの人の意見が反映されるのをよしとする制度ですから、有権者人口の増加は単純に善です。
若年層の政治に参加する意識・判断力というツッコミがあるでしょうが、じゃあ高齢者の政治意識と判断力はどうなんだというカエシも可能で、まあそこそこ踏ん張れるような気がします。