WWII(日中戦争)での中国側死者は300-500万人程度(国民党発表)とされています。日本軍の側にも戦争には理屈はあったでしょうが、ともかく多くの被害を与えました。そこまでは歴史的事実として、問題は戦後です。
中国政府は日本から金を引き出すために反日を外交の道具にすることを随分やりました。
一方、日本の政治家は中国人民の感情を逆なでするような発言を繰り返しました。WWIIは正当な戦争だったといい募るようなことや靖国問題もそうです。いがみ合いの中で村山首相はくだんの声明を出しましたが、その後でも日本側の発言の中には刺激的なものが多かったのです。
最近の両国のリーダー交代を機に、今では中国は反日を外交の道具にすることは完全に止めています。逆に日本側も中国を刺激する発言を控えています。その結果、交易は進み、国境紛争もおさまっています。
そのような微妙な時期に、相手を刺激する発言をする人が出たということは大問題なのです。村山談話にはもともと反対の人も多いのだが、世界が見守る中で歴史認識を議論するのはマズい。歴史認識には触らない形で、さっさと処分して何もなかったことにしたい、これは政府の偽らざる気持ちでしょう。
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韓国との関係は中国とは別です。韓国に対する謝罪は私は中国ほどにする必要がないような気がします。
ところで、英国がインドを植民地としたといっても上に上げたような多数の死者を出してはいないでしょう。植民地主義だからお互い様だと言って日本が免責されると考えるのは少し無理があります。日本が東南アジアの植民地解放に寄与したというのも結果論で、自ら自慢出来る話ではありません。
比べるとすればベトナム戦争では日中戦争と同程度の多数の死者が出ているようですから、日中戦争とベトナム戦争を比べることには意味があるかも知れません。