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円からポンドへの換金について

来春、大学の選択授業でイギリスへ3週間ホームステイする予定です。 そこで、換金について先生に尋ねたところ、日本で小額をポンドに換金し、残りを現地で換金するという方法と、全額現地で換金する方法があるといわれました。 トラベラーズチェックは安全だけど、少し金がかかるともいわれました。 海外は初めてなので、こういったことはまだまだ知識不足です。 換金はどっちの方法で行った方が都合いいのでしょうか?ぜひ意見下さい。

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  • Umada
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回答No.1

 有利な方法は「クレジットカードで現金自動預払機から引き出し(キャッシング)」「デビットカードで現金自動預払機から引出し」でしょう。これに次ぐのが「日本でポンド建てトラベラーズチェックを買い現地で換金」「国際キャッシュカードを使って現金自動預払機から引き出し」「日本で英ポンド現金に両替」です。「イギリスで日本円現金または日本円建てTCを両替」は基本的に不利なのですが、このところの円高により他の方法との差は小さくなりました。  昨今類似の質問にいくつか答えており[1]、以下はその焼き直しで恐縮ですが参考になれば幸いです。  最初に金融機関が両替レートをどのように決めているかについて述べます。金融機関はその日の気分で両替レート(売り、買い)を適当に決めているのでなく、まずその日の基準となるレートを決め、それに決まった幅の手数料を上乗せ/差引きすることで両替レートを決めています。  金融機関がその日の基準とするレートのことを「公示仲値」といいます。公示仲値は各金融機関が、外国為替市場における銀行間取引レートを参考に「今日一日の為替相場は平均してこれくらいだろう」と予測して決めます。銀行間取引レートはその名の通り外国為替市場で銀行間の取引きに使われるレートで、新聞やテレビなどで報じられているレートは通常この銀行間取引レートです。  公示仲値はこの銀行間取引レートをもとに、各金融機関が独自に予測して決めるので若干のばらつきがありますが、差はついたとしても0.1%か0.2%です。どの金融機関が公示仲値を最も円高(あるいはその逆)の設定にするかは事前には分からないものなので、この0.1%、0.2%の違いまで気にされるなら、当日にインターネット上で公表されているレート[2-4]を見比べるしかありません。  公示仲値が決まったら両替レートはそこから機械的に計算されます。例えば米ドルですと、米ドル現金への両替レートは公示仲値に3円加算、米ドル外貨預金のレートは公示仲値に1円加算といった具合に予め決まっています。公示仲値が1米ドル=99円60銭なら、米ドル現金売りレートは1米ドルあたり102円60銭→1ドルということです。英ポンドの両替レートも同様にして決定されます。上乗せ幅は事前に分かるものなので、その大小により「どこで両替すると有利か」はおよそ見当を付けられます。 1. 日本での英ポンド現金への両替  日本の銀行における英ポンド現金への両替レートですが、三井住友銀行[3]とみずほ銀行[4]が公示仲値+11円、三菱東京UFJ銀行[2]が公示仲値+12円に設定しています。郵便局(ゆうちょ銀行)も公示仲値+12円です。現在の銀行間レートに照らすと7~8%もの上乗せになり、目減りとしては大きめです。  金券ショップではもう少し有利なレートを出しています。例えば金券ショップで大手の大黒屋は公示仲値+10円です[5]。また東京にある為替業者の「ブルー・トラスト・グループ」は+8円です[6]。知る限りこの8円が英ポンド現金への両替の(上乗せ幅の)最安値です。民間の両替業者では「トラベレックス」[7]も有名ですが、上乗せ幅は12円を上回るので明らかに損で、銀行で両替した方が有利です。  なお昨今の円高で両替客が急増し、両替商では外貨紙幣の在庫切れが常態化しています。利用されるなら事前に在庫を確認されることを勧めます。 2. 英ポンド建てトラベラーズチェック  日本の銀行における英ポンド建てのトラベラーズチェック(以下TC)の販売レート(対顧客電信売りレート、TTS)は公示仲値+4円です[2-4]。郵便局も公示仲値+4円です。いずれもこのほかTC発行手数料が1%かかります。合計すると現在のレートで公示仲値+5円60銭ほどなので、英ポンド現金に両替するより有利です。また通信販売業者のセシールがTCの通販を行っており[8]、レートは公示仲値+4円と銀行と同じながら(三菱東京UFJのレートを使っている)、TC発行手数料が0.5%なので多少お得です。  イギリスを含むヨーロッパではTCでそのまま支払える店は少ないので換金して使うことになります。そして換金の際1~3%の手数料を徴収されるので注意が必要です。手数料回避の方策としては「アメリカン・エキスプレス(AMEX)のブランドのTCを作り、提携の金融機関で換金する」が有名です。  イギリスでは以前はLloyds TSB銀行がAMEXのTCを無手数料で換金してくれたのですが、現在は提携が終了し[9]、同行に口座を持っていないと換金手数料がかかるようになりました(3週間の短期滞在では口座は作れない)。現時点でAMEXのTCの換金が手数料なしに可能なのは、イギリスではヒースロー空港の第3ターミナルと第4ターミナルにあるAmerican Express Foreign Exchange Officeのみのようです。ここで全額換金すれば手数料は不要ですが、安全を考えるならここでは1週間分程度を換金し残りを滞在する町の銀行で両替するとよいでしょう。  より有利なレートでTCを購入するにはシティバンク銀行を使う手があります。シティバンク銀行は英ポンドTCの販売レートを公示仲値+1円に設定しているためです。TC発行手数料は他行と同じく1%です(同行に口座を持っていれば免除)。TCのブランドはシティバンク銀行もAMEXです。ただしシティバンク銀行は日本では支店が少ないのが短所で、首都圏ならそこそこ店舗があるもののそれ以外では例えば北海道は札幌に1店のみ、九州も福岡に1店のみといった具合です。お近くの支店は[10]で検索ください。 3. クレジットカードでのキャッシング、デビットカードでの引き出し  クレジットカード会社も国際間の決済を扱う関係上、通貨間の換算レートを毎日定めます。このレートを「クレジットカード会社が定めるレート」と呼ぶことにします。その数字は冒頭で述べた銀行間レート、あるいは公示仲値と同一視して構いません。銀行間レートとの乖離は通常は±0.4%程度、為替変動の激しい局面で±1.0%です。市場のレートとかけ離れた恣意的な円安に設定されることはありませんからご安心ください。  クレジットカードをお持ちであれば、現地の現金自動預払機(以下ATM)で英ポンド紙幣を引き出すことができます。キャッシングと呼ばれる方法です。換算レートは上記の「クレジットカード会社が定めるレート」で、これに返済日(口座引落し日)までの利息が加算されます。利率は年利で15~20%、利用日から返済日までは25~55日くらいですので、利用額の1.0~3.0%程度を上乗せして支払う計算になります。キャッシングは一種の借金なので好まない方もいらっしゃいますが、上手に使えば安い手数料の両替として使えます。なおキャッシングの枠は一般に小さく、特に学生用クレジットカードですと5万円や全くのゼロということもあります。手数料は比較的安くとも、全額をこれに頼ることはできないので補助的にお考え下さい。参考までにクレジットカードで直接買い物をした場合の上乗せ分は1.60~1.63%です。  デビットカードは「銀行口座の残高の範囲で使えるクレジットカード」とお考え下さい。こちらは利用額が即時に(日本の)銀行口座から引き落とされます。海外のATMで現地通貨を引き出すこともできます。日本円への換算レートは「クレジットカード会社が定めるレート」です。即時引き落としなので利息は生じませんが利用手数料は必要です。現時点で最も手数料率が低いのがイーバンク銀行のイーバンクマネーカード[11,12]で、利用額の1.63%の上乗せです。クレジットカードと違って利用額に枠はありませんが、当然ながら口座残高の範囲内でしか使えません。 4. イギリスで日本円現金、または日本円TCから両替  イギリスで日本円現金を両替した際のレートは、公示仲値に6~9%程度が上乗せされた数字になります。以前のように1英ポンドが250円にもなろうかというときは上乗せ幅が15~22円もあり明らかに損でした。ただし昨今の円高では、上乗せ分は10~14円程度に縮まり、1.で述べた日本での両替と大差なくなりました(日本の銀行の上乗せ幅は11円または12円の固定なので、相対的に円安時は有利・円高時は不利)。参考までにイギリスの銀行での両替レートの例は[13]などで見られます。TCは現金より一般には有利なのですが、[13]では逆転しているようです。 5. 国際キャッシュカード  新生銀行やシティバンク銀行のキャッシュカードはそのまま海外のATMで使えて便利ですが、レートはお世辞にも良いとは言えません。新生銀行の場合はクレジットカード会社(VISA)が定めるレートで日本円に換算し4%の手数料が上乗せされます。シティバンク銀行の計算は多少複雑ですがやはり約4.0%の上乗せです。万一の際の備えに持っておくのはよいのですが、主たる両替手段として使うのはお勧めしません。 【上乗せ分の比較】  銀行間レート、公示仲値、クレジットカード会社が定めるレートの三者を同一の数字とみなしたときに、そこからの上乗せ分を比較します。 ・日本で英ポンド現金に両替 6.9~7.5%  ○到着後すぐ使えて安心 ×盗難・紛失に対して無力 ・ポンド建てトラベラーズチェック 2.5%+発行手数料1%+現地での換金手数料(1~3%)  ○安全 紛失しても再発行可 ×換金時に手数料がかかる ・クレジットカードによるキャッシング 1.0~3.0%  ○安全 ×枠が小さい 回線不調やATMの不具合で引き出せないこともある ・デビットカード 1.63%  ○手数料が安い 安全 ×回線不調やATMの不具合で引き出せないこともある ・イギリスで日本円から両替 6~9%  ○ポンドの使い残しが少なくて済む ×レートはあまりよくない ・国際キャッシュカード 4.0%  ○安全 ×手数料が高め 回線不調やATMの不具合で引き出せないこともある 【まとめ】  クレジットカードを持っている社会人ならば、クレジットカードでのショッピングを中心として、それ以外に必要となる現金をキャッシングで入手するのが簡単で有利なのですが、学生さんですとクレジットカードを持っていたとしても、キャッシングの利用枠が小さいのでこの方法はとりにくいです。  到着後すぐに必要となる英ポンド現金(50~100ポンド)を日本で用意、あとは英ポンド建てのトラベラーズチェックを持参するのがよいと思います。デビットカードを併用すると少し有利になりますが、万一の回線不調やカード紛失も考えられますから、全額をデビットカードに頼るのは避けた方が無難です。 参考ページ [1] http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4424978.html [2] http://www.bk.mufg.jp/gdocs/kinri/list_j/kinri/kawase.html [3] http://www.smbc.co.jp/market/index.html [4] http://www.mizuhobank.co.jp/corporate/bizinfo/information/market/cash.html [5] http://gaika.e-daikoku.com/ [6] http://www.btgp.org/BTG%20CashForex.htm [7] http://www.travelex.jp/ [8] http://www.cecile.co.jp/travelers_cheque/ [9] http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4127409.html? [10] http://www.citibank.co.jp/ja/bankingservice/branch_atm/index.html [11] http://www.ebank.co.jp/kojin/debit/ [12] http://www.ebank.co.jp/kojin/debit/what.html#what_04 [13] http://www.rbs.co.uk/personal/travel/g1/money/exchange-rates.ashx

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