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ショックアブソーバーについて(訂正)
ショックアブソーバーが伸長時に減衰力が大きすぎるとどのような不具合が発生しますか。 よろしくお願いします。
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伸び側減衰力が過剰→スプリングが伸びない ・・・と言う事で左右に車を振り回す様な状況ではスプリングが延びるのに時間が掛かり過ぎるので足回りが付いてこない。 例えば右カーブでは左足が沈むがその直後に左カーブで切り返せば左足が伸びて右足が沈む。ところが伸びる筈の左足が伸びて来ないのでグリップする為に踏ん張れず、最悪リフトしてしまいグリップが逃げてしまう。
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- LB05
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あ、ども。 そういうことですか~ダンパ(ショックアブソーバは、JISで規格化されている部品名称ではダンパといいます)の減衰力のセッティングに関する御質問だったんですね。 さて御質問に対する回答は・・・これは『減衰力が大きすぎる』というのがどの程度大きいか?と、どの様なばねと組み合わせるかによって内容が変わりますが、とりあえずばねの話は置いといて、ダンパの減衰力に係わる現象を述べさせて頂きます。 ※まず、ダンパが殆ど伸びないほど固いとしますと・・・No.1様御回答の現象となります。 更には、前回回答致しました様に『ケースが変形する』というトラブルも・・・ま、伸側の減衰力が高くても『サスが伸びないだけ』となる可能性が高いのは前回回答致しました通りですが、ケースの変形もゼロではない、ということで。(これが圧側減衰力UPなら、かなりの確率でケースが膨らむんですけど。) ※減衰力の数値自体は構造的に常識的な範囲内で、圧側に比べて伸側の減衰力を極端に上げる・・・という話となると、ソレはアリです。 最近は、(1)サスペンション全体の前後剛性を下げられる様になった(2)ダンパの微小ストロークでの内部摩擦が小さくなった、ということもあり圧側の減衰力をそれなりに与える方向のセッティングが普通ですが、`80年代末頃までは、圧側は殆どゼロか無視出来るほどの減衰力~伸側は圧側の10~100倍の減衰力として圧側の減衰力不足を補う、というセッティングが横行していました。(伸側が200倍近い減衰力というダンパもありました。) これは、乗心地vs車両姿勢制御vsロードホールディングという3要素の妥協点を求めた結果によるセッティングで、元ネタは英国・ロータス社がやり出した手法です。 ロータス社がやっていたほどのセッティングなので、ロードカーにこの概念を採用しても悪いことはありませんが、但し以下の3点で問題が残りました。 その1;連続スラロームで車高が変わる ダンパの伸側減衰力を大きくするとサスがなかなか伸びなくなるので、スラロームが続くと車高が段々下がり、スラロームをやめるとジワッと車高が戻ります。 が、実際の走行パターンでスラロームを続けるということは考え辛く、これはジムカーナなどの特殊な用途でのみ特に問題となることです。 その2;操舵応答性の低下 これは伸側の減衰力を大きくする事より、圧側の減衰力を下げることによる弊害ですが・・・特に操舵輪のダンパの圧側の減衰力を落とすと、左右荷重移動の遅れが顕著になり、結果、横加速度の立ち上がりが遅くなります。 ただこの話は悪いことばかりでもなく、左右荷重移動が遅くなる分明確に旋回の限界は上がるので、結局のところ程度問題ということです。 その3;乗心地悪化 これは全く、伸側の減衰力を高めた事による弊害です。 圧側をスカスカにしていながら、伸側の減衰力が十分高いと突起乗り越し(路面の継目やマンホールなどの乗り越え)での乗心地が悪化します。 これも程度問題なんですが、現象としては突起乗り越しの終わり(乗り降り)での衝撃が大きくなるワケです。 実はそもそも振動工学上の『過減衰』というのが振動吸収に対してあまり良くなく、伸側をシメ上げるとこの『過減衰』状態に陥り易いということでもあります。 ・・・・なんていう話で、回答になってます?
お礼
詳しく説明してくれて有り難うございます。