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写真印刷の時のキズ
インクジェットプリンタで写真印刷をした時に、印刷面に点々と縦に並んだキズが入ります。ローラーの跡のようなんですが。。。紙は光沢紙です。このような現象は起こる物でしょうか? また、このような現象を何かしらの方法で直した方、いらっしゃいますか?
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プリンタの修理屋です。 これはインクと印刷設定と用紙のマッチングの問題で避けようがありません。 少し離れれば分からない程度のもののはずです。 印刷をするとき、ヘッドは(正面から見て)左右に動きインクを噴射します。 一行印刷すると紙を送り、次の行を印刷します。 紙の送りは非常に重要で精度も必要です。 プリンタの蓋を開けて、真下を覗くとインクで汚れたスポンジがあるはずです。(そのスポンジはフチナシ印刷をするときにはみ出して噴射されたインクです) その奥の方に直径が3ミリ程度長さが2センチ程度の細いローラーが横に並んで(寝て)いるはずです。 その細いローラーとその下のローラーで紙送りを決めています。 そのローラーで挟まれた紙はヘッドから出たインクが着弾して送られていきます。 ここまで書くと、勘のよい方は気がつくのですけど、用紙の最後の方でフチナシ印刷をしようとすると、紙は送りローラーから外れてしまいます。 どこのメーカーのプリンタでも取説を見ると用紙の下側約20ミリは「印字保証領域」にはなっていないはずです。 この領域の印刷では、メインの紙送りローラーは使わずに、排紙口にある拍車(ギザギザの付いた金属の歯車)と下側のゴムローラーで挟み込んで送ります。 この拍車の跡が付いたわけです。 プリンタ正面の排紙口を懐中電灯で照らすと拍車が見えるはずで、写真の傷はその位置に合うはずです。 拍車を使う理由は大きく2つあります。 一つは(これがほとんどですけど)、印刷直後の用紙はインクが完全に乾いていないために、面積の広いローラーで挟むわけには行かないからです。 もう一つはメインローラーと排紙ローラーの同期です。 使い込んでいる間にギアやローラーの磨耗が考えられ、ローラーの表面の速度は微妙に変わってきます。 メインローラーが強く送り、排紙ローラーがゆっくりであれば、インクを吹きつけるあたりで紙はたわみがちになってインクの着弾精度が落ちます。 逆であれば印刷直後の紙の表面にローラーで擦った跡が出るか、印刷中に送りが強すぎてかすれるか。 いずれにしても問題になります。 紙送りの力はメインローラーが10とすると、排紙ローラーは1~3程度と思われます。 純正以外の光沢紙を使うと表面処理の問題か、インクを噴射したところが妙に膨らんだ感じになる場合があります。 この場合は拍車の跡が強く出ます。 このカテの回答で時々書いているのですけど、4辺フチナシ印刷は大変不安定で不完全なシステムです。 色々と考えてみましたけど、今のシステムでは克服できないと思います。 可能性があるのは、紙の高さ分の大きなヘッドで一気に印刷することくらいでしょう。(ヘッドだけで10万円くらいするでしょうけど)
お礼
4G52GSさん とてもわかりやすいご回答ありがとうございます。参考になりました。やはりどのプリンタでもこのような跡が付くのですね。普通に見る分には特に問題ないので、気にしないようにします。ありがとうございました。