No.1です。
> 今日、家電販店で、電球と蛍光灯と電球型蛍光灯とLED電球の明るさを比較するには何を基準にすればいいのか聞いたところ、それはむずかしいという答しか返ってきませんでした。もしかしたら、ご説明の中にある「lm」という単位で比較できるのでしょうか?
=明るさの単位について=
単位の名称
カンデラ(cd)光度
ルーメン(lm)光束
ルクス(lx)照度
1カンデラという点光源は四方八方の空中に光が拡がりその際に4π(=12.5663706144)ルーメンの光を放射しているとします。
(4πというのは立体角のステラジアンという単位で360角度全方向という意味をもっています。)
この12.5ルーメンの光を反射鏡や投射レンズを使ってどれだけ効率よく前面に投射するかで投射光束(照度)が変わってきます。
12.5ルーメンが1平方メートルに照射されますと12.5ルクスですし、10平方センチメートルですと1,256.6ルクスになります。
ルクスから単純にカンデラ換算できるのはロウソクのような点光源だけになります。
反射鏡とか投射レンズが介在していると正確なカンデラ換算はできなくなります。
前記の通り、照度(ルクス)からルーメンを求めるにはその照度で照らされている面積がわからないと光束(ルーメン)も求まらないということです。
LEDランプの場合、単体発光体は6400mcd(ミリカンデラ)程度が標準で、6400mcd(ミリカンデラ)という表記を見かけることがありますが、これはあくまでもLED単体の発光性能に他なりません。
(超高輝度LEDは複数の発光体をワンプライしたものです。)
つまり反射鏡や投射レンズを用いずにLED単体に電気を流すと6400mcdの発光をするという意味です。
カンデラといっても、実際はLED自体も指向特性があり4π(全方位)に光をだしているわけではありません。
仮定として、前面にはこの値で出ているのならば、このLEDでは、1mで6.4ルクス程の光が得られることになります。
このLEDを複数個使って反射鏡や投射レンズを使うことにより、10倍~30倍くらいの照度(64~192ルクス)がφ20cm程度の範囲で得られるようになり、製品化されています。
すこし、わかり難かったかもしれませんが、照明の明るさは全光束(lm)が基準でよいと思います。
> また、「メタハラは点光源」というのは、スポットライトみたいな光で、ある程度の高さから照明すれば水槽全体を照らすことができると考えてよろしいのでしょうか?
その通りです。
水槽照明における蛍光灯とメタハラの違いですが、、、
=メタハラ=
・メタハラは点光源の直進光ですから、水草や流木などの真下に陰が出来ます。
・水面を揺らめかせることにより、水槽下部の底砂などに美しい光の揺らぎが生じます。
・直進光ですから、水面から距離を離しても急激な減衰が無い特徴があります。
以上の点は、とても自然な雰囲気ある水景が表現できます。
=蛍光灯=
・面光源の分散光であるため、水草や流木などの真下にも十分に光が回り陰が出来ません。
・大きな上草の陰部分に育成する下草にも十分に育成できます。
・面光源は水面から、数センチ離れるだけで、ドンドン減衰するため、照明は水面ぎりぎりに設置する必要があります。
水草育成向きの照明ですが、自然な雰囲気ある水景の表現が苦手です。
蛇足ながら、、、
水槽底部の明るさを測る簡単な方法があります。
水槽の明るさを測りたい部分に5cm四方程度の白いビニールやプラスティック板を沈めます
この白い板部分をデジタルカメラで絞り優先モードでスポット測光します。
絞りを固定(F5.6など)した際の適正露出時のシャッター速度を読み取ります。
シャッター速度が速いほどその部分が明るいことを意味します。
お礼
こんばんは。光を測るのはむずかしいんですね。でもロウソクが基準になるっていうのは、なんか人間的でおもしろいです。 とても丁寧な解説をありがとうございました。細かい数字は正直ピンとこないのですが、だいたいは理解できたと思います。 水槽の照明で、ぶら下げ式のかっこいいやつに蛍光灯仕様が少ない理由がよくわかりました。私もメタハラで美しい水槽を演出してみたいと思います。 おかげさまで、だいぶ先が見えてきました(費用がかかるってことも)。 本当にどうもありがとうございました。また、疑問質問が沸いてきたらよろしくお願いします。