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ピアノの才能の有無が不確かな7歳の息子に音楽の英才教育をすべきでしょうか?
初めて質問させていただきます。大変長文ですが宜しくお願い致します。 5歳半からピアノを始め今はソナタ等を習っている7歳の息子がおります。(ヨーロッパ在住です) 今年に入ってから、ピアノの先生から「息子さんは進度が速く、私が教えるのは後数年が限界だし これ以上才能を伸ばす自信がない。専門機関に移った方が良い」と言われました。慌てて他のピアノの先生を探したのですが、どこでも『可能性があるのだから専門家に任せた方が良い』と同じような事を言われました。この国でも やはりピアノの専門家に習うとなると首都圏に行かざるおえません。金銭面・時間的にもかなりの負担がかかる為、親としては「将来的にプロになれる訳はないのだから、そこまでは…」と躊躇しておりましたところ、ピアノの先生から「8歳から入学できる音楽学校を受験しては?そこなら国からの奨学金が学生の殆どに支給されるそうだから」と薦められ、国内でも屈指の音楽学校のピアノ科を受けることになり、先日テストに合格し9月から入学できることになりました。 親として、最初は息子が有名校に入学できた事が誇らしく舞い上がっていましたが、最近になりようやく現実を見据える事ができるようになり不安になりました。実はピアノを多少かじった私(ショパンのエチュード、バラード程度)からみても息子に才能があるとは思えないのです。 不安材料とは、 1)受験担当の先生方からは「歳の割に進度が速い事・指が動く事」等が合格の対象になったようですが、この程度の進度は日本では音大を小さい頃から目指すお子さん方なら当たり前の進度と聞きますし、特に才能があるわけではないこと。 2)息子が通う小学校の先生から「来年は1学年スキップ(飛び級)させては?」とお話があるほど息子は要領が良く何でもそつなくこなすのです。ピアノの進度が速いのは実は才能ではなく只の要領ではないのか…と思っていること。 3)息子は毎日正味1時間ほどしかピアノの練習をしません。それも練習は私が声をかけると一緒に始めるといった状態。それ以外の時間は全くピアノを弾いたりはしません。ピアノを弾く事に関して今まで文句を言う・弾けなくて泣くのも見た事はありませんが、息子はピアノが好きというよりは、学年でも多少お友達よりも上手く弾けて注目されるのが好きであること。 以上を考えた場合、音楽学校に入れても遠くない将来、才能溢れる同級生に付いていけず大変な苦しみを味わう事は目に見えています。勿論 音楽とは才能の有る無しにかかわらず、本人が本当に好きで楽しいのであれば それが何よりである…というのもよく判っているつもりです。ただ、息子の意思を尋ねても「新しいお友達できるかな?」ということくらいにしか関心がなく、又、音楽の道に進ませても、将来食べていく事がとても厳しい世界である事を考えると、「成績が良いのだから、このまま順調に普通の学校を卒業させ、音楽は趣味として細々と続けさせることが親として選ぶ道では」と99%思っているのも事実です。ただ、心のどこかで「もし息子に本当に才能があった場合、最高の機会に恵まれながら それを親が選ばなかったと息子が将来知った場合どうすればいいのだろう」とも考え、毎日堂々巡りです。 そこで、『少なくとも息子が自分の将来を決められるまで、若しくはもっとはっきりとした「可能性」がはっきり見えた時にもう一度受験をしなおす事は出来ないか?』と音楽学校の先生とも相談をしたのですが、「良い先生についていないと伸びるものも伸びない事があります。数年間専門教育を受けた生徒を そうでない生徒が5年後に競争して同等に勝負できるとは限りませんよ」と言われました。 そこで皆様にお知恵をお借りしたい事は: 1)ピアノを止める年齢に関わらず、ソナタ辺りまで弾けていれば基本的なテクニックはある程度定着し、将来的に趣味として弾く程度であれば困らないものでしょうか?それとも、子供が弾くソナタは、高校生くらいまで続けられた生徒さんと比べると何か違うのでしょうか? 2)こんな小さい時期でもピアノの先生方からすると子供の「才能・可能性」というものがかなりの正確さで判断できるものなのでしょうか?それは技術面だけではなく、まだ表面化していない「芸術性」といったことまで判るのでしょうか? 3)ピアノ専門の先生につかないとした場合(現在の先生に師事し続ける場合)、将来的に音楽学校受験のレベルにまで上げることは難しいのでしょうか?それとも、本当に才能の有る子であれば先生は関係ないものなのでしょうか? 息子の適正が判断できず、親として本当に情けないことだと恥ずかしい思いで一杯ですが 客観的に判断がつかず途方に暮れております。どうか宜しくお願いいたします。
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お礼
私がご回答を催促してしまったようで、本当に恐縮致しております。いつもお心に留めて頂きまして本当に嬉しく感謝いたしております。 御礼が大変遅くなり申し訳ありませんでした。実は息子を連れて息子の「ピンナップ・ピアニスト」であるキーシンのリサイタルに行って参りました。戻りましてからご回答を拝見し、私の手の内を見透かされておりますようで(笑)驚いてしまいました! このコンサートは息子の音楽学校の合格祝いでしたので、今のこの状況を考えると余り良いタイミングとは思えず、キャンセルしようかとも思ったのですが、息子の『敬愛するピアニストのピアノをどうしても聞きたい!』という希望で、ちょっと足を伸ばして(実はかなりですが…)堪能してきました。 息子は最後の曲が終わる直前から、他の大勢の興奮した観客と一緒に立ち上がり力一杯拍手をしていました。コンサートが終わってからも「サインが欲しいから…」とねだられて、楽屋口で一緒に待ち、(私は傍にいなかったのでよくは判りませんが)息子はサインを貰う際にお話できて握手までしていただいて… 夢のようなひと時を過ごせたようです。今でも興奮していて、壊れたレコードのように延々とキーシンのことを話してくれます。 息子はまだピアノに触りません。まるでピアノを弾いていた事など忘れてしまっているかのようです。親として焦りが無いといえば嘘になります。ですが、ご回答にありました >感覚は失うというよりは眠るものだと思います。眠っていたものは目を覚ませばすぐに蘇えるものだと思います。 を座右の銘にして「消滅するわけではない。眠っているだけだ」と信じて、息子からピアノを弾きだす日を気長に待ちたいと思う事が出来るようになりました。 >ここしばらくは、競争や人生の歩み方ということと音楽を結びつけざるを得ない状況で、なかなか辛いと思います。状況が落ち着いたら、単純に楽しいもの、好きなもの、素晴らしいものとして音楽と触れ合えたらよいと思います。 このdqpq05様のお言葉は、一語一句が本当に心に染み渡るようで涙がこぼれてしまいました。本当に一日も早くこの様な状況になる事を願って止みません。 何度も暖かい励ましのお言葉本当に有難う存じました!