美術史はかなりいろんな意見が混在しているので、自分自身の見解みたいなものが一番大切なのでなんとも言えない部分もあるのですが、教科書通りの解答でいえば、以下のようになります。
レアリスムはフランス語(圏)のリアリズム(現実主義、写実主義)という言葉なので、意味としてはクールベに限ってのレアリスムと考えてください。そのような意味では、写実主義も殆ど同義ですが、美術史の中では様々な写実主義(例えば近代のスーパーリアリズム(アメリカ))があるのでそれらと混同しているのだと思います。混同してしまうとレアリスムと写実主義は違った意味になってしまいます。
ですので、「クールベのレアリスム」と「クールベの写実主義」は全く同じと考えても大丈夫だと思います。
クールベのレアリスムがその前の時代と違う(特徴的)であるというのは、下記になると思います。
いわゆるヨーロッパ絵画はキリスト教を中心とした宗教画が中心をなしていて「理想的に(神の教えに反しない)」絵画が殆どなんです。だいたい裸体の性器の部分には不自然に葉っぱが描かれていたりしますよね?理想的に描かれているので本当の意味での写実ではなかったんですね。そんな時代の後にクールベのように大胆に女性の裸体を描いたり、ちょっと猥雑とも言えるぐらいにリアルに(現実的に)描いた…というのがクールベのレアリスム(写実主義)ということになると思います。反宗教的であったのと同時に当時の快楽主義的な貴族に受け入れたれた…という側面があるのだと思います。
ここら辺りがクールベのレアリスムということになるかと思います。
ですが…美術史はなかなか教科書通りではないので、あくまでもご参考…ということで、このような考え方にも賛否両論あると思います。
(大学の教授によっては、こういう考え方で単位をくれない教授もいるかも…です!)
お礼
HP参考になりました。 ありがとう御座います。