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丸盆と四角盆の使い方の違い
会社でお客様にお茶を出しますが、 丸盆と四角盆で使い方が違うと思いますが、そのルールをご存知な方いませんか? 丸盆は、机においてはいけなくて、持っていないといけない、 四角盆は、配膳用だから机に置いて良い、という作法って本当ですか? また丸盆、四角盆で使い方や使うシーンに約束はあるのですか?
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曹洞宗の僧侶です。 現在ではテーブル・椅子の洋間のしつらえが多く、お盆を一時置く場所がないこともあるので、片手と体でお盆を支え、もう一方の手でお茶を配るというスタイルがそれほど変に見えません。 しかし、本来は「お客様の前に片手で茶菓を出す」というしぐさ自体が失礼ですから、本当は丸盆であろうが角盆であろうが一度じゃまにならないところに置いて、あらためて両手で茶菓を配るというのが礼にかなった方法です。もし、お盆を置く場所がどうしてもない時には、お盆を支え持つ者と茶菓を配る者の二人で行う必要があります。 もともとお盆は、運んできたモノを一時手から放して、机なり畳の上に置いても失礼にならないように「下に敷く」うつわの役割をしているものですから、どのような場合でも、お盆は置いて使うのが本当です。 西洋の単なる運搬用のトレーと形状的には変わらないので、現在では「丸は比較的少ない量のもの、角は配膳用でたくさんのものを運ぶ」という用途別の使い方が一般的になっています。そうした中で、「丸は手に持って、角は机に置いて」というような違いが言われるようになったのかもしれません。それはそれで全くの間違いというわけではありませんが、お盆本来の使い方には、そういう面もあるという事です。 蛇足ながら、お盆には正面がある、という事も知っておくと良いかもしれません。木製品のお盆の縁には繋ぎ目が見えるモノがありますが、このつなぎ目を目印にして正面を決めます。茶道では「丸前角向う」と言って、丸盆の場合はつなぎ目のある方が正面、角盆はつなぎ目のない方が正面になります。樹脂製の一体成型のものやつなぎ目のわからないものは、お盆に絵柄が施されている場合には、絵柄の天地(上下)を基準に、お客様から見て絵柄が逆さまに見えないようにすると良いのではないでしょうか。