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パッヘルベルのカノン、ピアノ譜の原曲について
こんにちわ、パッヘルベルのカノンのピアノ譜、原曲を探して いるものです。 パッヘルベルのカノンはそもそもピアノ用に作られたものでは ないからこういうものに原曲というのは存在しないのでしょうか? なるべくネットからではなく きちんと本を購入して弾いて見たいと思うので、いいものが あったら紹介願います。もし原曲が存在しないなら編曲は、 中~上級者位向けだと嬉しいです。(↓のURLのカノンと同程度) ttp://wagamamamoru.ciao.jp/echo/index.html よろしくお願いします。
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原曲は、パッヒェルベル作曲 「3つのバイオリンと通奏低音の為のカノンとジーグ ニ長調」よりカノン ですので、ピアノソロの楽譜はすべて編曲物です。 「通奏低音」というのは、最低音を受け持つ旋律楽器(チェロ、ビオラ・ダ・ガンバなど)と鍵盤楽器(普通はチェンバロ)のペアで演奏され、鍵盤楽器の左手は、旋律楽器とまったく同じに弾かれ、右手用の楽譜はもともとありません。右手は指定の和音を奏者がアドリブで弾きます。そのため、CDなどでも、チェンバロの右手はアルペジオであったり、単なる和音であったりします。鍵盤楽器用の左手のみの譜面には、「数字つき低音」といって、譜面に「6」だとか、「4」だとかの数字が書かれています。この数字は今で言う「コードネーム」みたいなもので、ある約束事が決められており、当時の奏者はこの数字を見れば右手の弾くべき和音が分かったのです。この和音を、どのように分散させるかなどは奏者に任されていました。 ピアノ用の楽譜も出だしのところは色々な譜面がありますが、右手をどう弾くかについては、「どれが原曲に近い」という概念はありません。上記のとおり、原曲では右手用の譜面が無いからです。 この「カノン」は、3台のバイオリンで、同じ旋律を、追いかけっこしながら弾かれますので、各々の声部が同じ音域となり、ピアノでは右手の指同士が同じ鍵を叩く場面も多く、各声部を独立させてヨコに歌わす事は至難のワザです。従って、ピアノの編曲にあたっては、原曲に忠実にすべての声部を書いても、実際にピアノで弾くと、和音のかたまりが鳴るばかりで、ヨコに流れる旋律が独立表現できず、訳が分からない重いサウンドとなりがちです。結局、次々出て来るあらたな旋律を浮き立たせるようにするためには、適当に声部を間引いた譜面のほうが上手い編曲と言えると思います。 以上のような見解より、私は、必ずしも原曲に忠実とは言えませんが、弾いてみて美しく響く下記の編曲をお薦めいたします。 http://piano1001.com/lib_0_frame.htm 出版譜が希望であれば、下記の楽譜なら、比較的原曲に忠実な「上級者用」と、声部を間引いた「中級者用」の両方が掲載されています。さらに連弾であれば、声部の衝突がさけられますので、より原曲に近いサウンドが再現されます。 「珠玉の名曲ピアノピース パッヘルベルのカノン」」 (初~中級/上級/連弾) 橋本晃一編 (珠玉の名曲ピアノ・ピース) http://www.amazon.co.jp/gp/product/toc/4285116936/ref=dp_toc?ie=UTF8&n=465392
お礼
詳しい解説ありがとうございました。 はー、原曲に近ければ美しい音色が出る、 というわけではないんですね。 URLの先の音を聴いてみましたが、大変美しかったです。 この曲なら弾いてみたいと思わせるのに十分でした。 また、もう少しだけ考えて弾き初めてみます。 ありがとうございました。