私自身は、6歳下の妹と、かなり長い間、確執がありました。
私の場合は、親の偏愛が原因でした。
妹が要領よく立ち回り、親の歓心を買い、いつも親にかばわれて、自分は叱られるばかり、どうかすると妹が原因を作ったことですら私のせいにされて、私は親に愛されていない、親は妹ばかり可愛がる、と思って、妬んでいました。
今にして思えば、自分のそういうひねくれた態度が、ますます親に疎まれる結果に繋がっていたとは思うのですが、こういう意識は、いまだに根強く、どこかには残っていて、ときどき、ひょんな時に表面化します。
私にとって根の深い問題です。
私は、妹を偏愛した親の気持ちを推し量りたくて、女の子を二人欲しいと思いました。
願ったり叶ったりで、私にも女の子が二人出来、私は、いわば、自分と妹を育てるような気持ちで、どんな心境になるものか、自分を観察しながら、子どもたちを見つめていました。
どういうわけか、顔立ちといい性格といい、長女は私の、次女は妹の雛形で、私は、当時の親の心境を、さまざまな場面で知ることができました。
長女は、親にとって初めての大切な子。
次女は、いつまでも守るべき可愛い子。
要領がいいというのは、やはり、本質的に気配りが上手で、親の感情を逆なでしない優しさがあるのだということ。
かといって、意地っ張りで要領が悪く、怒っている親をますます怒らせる羽目になる姉のほうも、親を好きでないはずがなく、本当は舐めるように可愛がられたくて、甘えたくて、震えるような思いで親の愛を求めているのだということ。
私は、自分の子供たちに、正直に自分と妹との粗悪だった関係を話し、妹を執拗に苛めたことや、大人になってからも妹が自分を信頼しなかったことを、真面目に話しました。
そして、お前たちにはこうはなってほしくない、親が死んだら、血を分けた肉親はこの姉妹二人だけなのに、信頼しあい助け合っていけない関係であるのは本当に寂しい、と訴えました。
我が家の姉妹は、人が見てもびっくりするほど仲がいいです。
主に姉のほうが我慢しています。
でも、それを親が知っていて、「譲ってやってくれてありがとう、お前は優しいね」と、いちいち気持ちを汲んでやるようにしています。
姉は妹を慈しみ、妹は姉を慕い、という関係が理想だと思っていますから、能力的なことに関しては、基本的に姉を立てる立場をとります。
妹のほうが姉を侮るということのないように、「お姉さんに教えてもらいなさい」「お姉さんに訊いてごらん」と、妹が姉を敬うようになる機会を意識的に儲けています。
また、妹には姉を「お姉さん」と呼ばせています。
「ちゃん」でさえなく、「さん」なのは、敬意を意識してほしいと思ったからです。
3歳からそう呼ばせるようにしました。
姉には、妹を呼び捨てにさせず、「ちゃん」を付けて愛称形で呼ばせています。
「さん」と「ちゃん」で呼び合いながらは、乱暴な言葉の応酬も、引っ掻き合いの喧嘩もしにくいものです。
必然的に、喧嘩は、おとなしい言い争い以上のものにはなりません。
また、姉には、お前には妹を叱る権限はない、と、徹底して言い聞かせています。
妹が間違ったことをしたら、自分が諌めたり叱ったりする前に、親の判断を仰げ。
子どもを躾けるのは親の役割で、お前の仕事ではない。
姉が妹を叩いたりしたら、それこそこっぴどく叱ります。
それでも、時には陰湿な喧嘩も起こることがあります。
意地の悪いことを言ったり、親に見えないようにつねったり、小突いたり。
うちの場合は、こういうことは、理屈抜き、頭ごなしに怒鳴りつけて叱ります。
悠長に言い聞かせたりはしません、「ダメなことはダメ!!」で一喝します。
少し落ち着いてから、親の気持ちを子どもたちにもろにぶつけます。
あんたたちがいがみ合って喧嘩をするのを見ると、私はものすごく悲しい。
私は、喧嘩相手にと思って、女の子二人を生んだのではない。
将来、私が死んだ後も、助け合って、労わり合って、仲良く寄り添い合ってほしいからこそ年の近い同性のきょうだいを儲けたのに、こんな形で裏切られたのでは切ない、情けない。
子どもたちは、二人とも、母親が大好きですから、自分たちの喧嘩で母親が本気で嘆き悲しむのを見ると、それだけで反省してくれるようです。
仲直りには、抱き合ってキスをさせます。
二人とも照れて笑ってしまって、それっきり喧嘩は持ち越しません。
以上は、質問者さんのご家庭に、そのまま通じるやり方かどうかは分かりませんが、参考になればと思って書き込みました。
唯一、助言できるとすれば、お母様が一段高いところからガツンと叱る場合と、子どもたちと同じ位置に立って、一人間としての願いや悲しみを、対等の人間に訴えるというスタンスをとる場合とを、臨機応変に使い分けられてはいかがか、ということです。
臨機応変、なんて、難しく考えることないですね、むしろ、「感情のままに」です。
お母さんが悲しい時は、「私は悲しい!!」と、子どもたちに訴えていいと思いますよ、ということです。
お礼
早々の回答、ありがとうございます。お礼が遅れてしまい申し訳ありません。仲良し姉妹、うらやましいですね。 私は3人姉妹の末っ子でした。なので下の子目線で見てしまうのかもしれません。私の一番上の姉はとっても自己中心的で親にもわがままし放題でした。でも親はそんな姉を一番かわいがっていたように思いました。私の上の子が下の子につらくあたるのを見ると、つい姉と重なって、下の子をかばっているのかもしれません。でもやはり気にかけるのは上の子の方が多いと思います。何事も初めてだらけで気になるもんですね。なので、下の子に「汚い」というのも、人間として悲しく思い、つらくなります。どうしてそんなひどいことを言うのかと。 4月からは小学校に仲良く一緒にいってくれることを祈りつつ、もうしばらく様子を見たいと思います。