(続き)
とはいえ、演劇とは、生身の人間が、生身の観客の前で、リアルタイムに行うかたちの表現です。
これは、どんなジャンルの芝居であっても、どんな役割を担うにあたっても基本的に変わらない、共通の大前提です。
本に書かれたものだけでは学びきれないことが、無数にあります。実際の現場に身を投じて、実際の人間と関わってみないことには、
本当の意味で学んだことにはならないと思うのです。
演劇学科や演劇専攻のコースがある大学でなくても、演劇研究会・演劇サークルのある大学はいろいろあるかと思います。
大学に進学なさるのであれば、まずはそのあたりから始めてみてはいかがでしょうか?
どの程度精力的に活動しているかにもよりますが、
小道具・大道具・照明・音響などの裏方や、制作進行についての知識も自然と習得できると思います。
学内に限らなくとも、小劇場の劇団には、ワークショップと称して稽古の体験学習の場を設けているところも多いので、
そういったものに足を運んでみるのも良いかもしれません。
受講料が掛かる場合が多いですが、たまに無料で開催している劇団もあります。
ワークショップの情報は、「シアターガイド」や「演劇ぶっく」といった情報誌に掲載されていることもありますし、
小劇場の公演のパンフレットに折り込まれている場合もあります。
いずれにしても、ご自分が一番やりたいことは何なのか。
演技がしたいのか、台本を書きたいのか、演出をつけたいのか。あるいは、裏方として芝居づくりを支えたいのか。
観たい・作りたいと思う芝居はどんなものなのか。
そういったことがはっきり自覚できていないと、何をすべきかということが見えてこないのではないかという気がします。
いろいろと口やかましくなってしまって申し訳ないですが、私のアドバイスが、gatuyoさんが演劇活動を始めるにあたっての一助となれば幸いです。
今後のご活躍をお祈りいたします。
お礼
書店まで教えてくださってありがとうございます…!少し遠いけど足を運んでみようと思います 2年くらい前、松尾スズキさんの戯曲を読んで演劇に興味をもち、舞台に立って演技をしたいと思いました。 idiotidiotさんの言葉で、自分が一体何をしたいのか考えることができました やっぱり体験しないことには どうにもならないものなのですね。 ワークショップになら高校生の内にでも行けそうですし、 大学に(もし無事に)合格したら、演劇部に入ろうと思います 親身になってお話してくださって、ほんとにありがとうございました!