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台湾人の歴史認識について
台湾人旅行者たちがよく 大阪城で嬉々として記念写真をとっているのを みて ふと思ったのです。 台湾人は、「大阪城の主の秀吉が日本がかって植民地とした 韓国に攻め込んだという歴史的事実をはたして 知っているのだろうか?」 どう思いますか?
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たぶん、そのような歴史を知っている台湾人は数少ないでしょう。 基本的に、台湾における歴史は自国歴史は台湾本土の歴史と中国史がメインとなります。もちろん、世界史の授業もありますが、そこで、豊臣秀吉が朝鮮半島に侵攻した歴史が世界史上でどのくらいの重みを持つかです。たぶん、世界史の上で大きな意味を持つ出来事ではなかったでしょう。つまり、豊臣秀吉の侵攻により東アジアの秩序に大きな変化はありませんでした。このことからも分かるように一般的に知られていることではないと思われます。もちろん、歴史に精通している方も台湾にも多々いると思うので、ほとんどの人が無知であるというわけではないでしょうが。後、戦前に日本統治時代に歴史を学んだ人はこの出来事について知っている人も結構いるかもしれません。 歴史、特に学校教育における歴史とは良くも悪くも自国を中心に考えられるもので、世界史においても、そのとき自国がどのような歴史を刻んでいたかを暗に認識しながら自他共に進めていくと思います。 日本と朝鮮半島の関係史は日本人においては、直接日本に係るものなので無視できません。もちろん、韓国や北朝鮮にとってもそうでしょう。しかし、これが突然朝鮮半島と中国との関係史になると日本人の知識は極めて希薄になります。日本人はどれだけ朝鮮半島と中国の関係を歴史で知っているでしょうか?興味のある人くらいではないでしょうか。 これらと同様、台湾においても日本と朝鮮半島の歴史は同様の扱いを受けるでしょう。それはやはり他国同士の関係史ですから。もちろん、台湾と日本の関係の歴史は台湾の歴史教育の上では重要に扱われています。 また、日本に同様に植民地にされた痛みわけから、このような事実を知っていると言うことも現在の台湾においては考えにくいことです。両国が感情的なものからそのようなことをする関係にあるともいえません。
お礼
詳しいご説明ありがとうございます。 これほど理路整然と分かりやすく解説できる能力に 感服しました。 きっと大学の教授なのでしょうね。 ほとんどの台湾人観光客は、日本と朝鮮人との関係に 無関心なのがよくわかりました。 たとえていうなら、中国と韓国との関係の歴史を 知る日本人が少ないたとえでも理解できました。 自分も含めてほとんどの観光客は、その建物の 大きさや綺麗な景色や有名といわれているところに 来ていること自体に感激して喜んでいるわけですね。 これが観光の一面であるから、これでもいいわけですね。 ありがとうございました。