再び失礼します。補足読みました。
特定のポジションに対する隣の弦の音程の配置などについては、基本的にはチューニングに依存します。開放弦での音程差が、各ポジション間の関係にそのまま保全されることになります。
レギュラーチューニングでいえば、開放弦においては、3~6弦までと1・2弦の間には、隣り合う弦同士で5f分(2音半)の、2・3弦間では4f分(2全音)の音程差があります。同ポジション同士であれば、この音程差は常に保全されています。3・4弦上のポジションについて例をとれば、3fでも4fでも5fでも、比較するポジションが二つの弦の同フレットである限りは、この二つの弦の間の音程差は5f分です。
このように開放弦での音程差が、すべてのポジションにおいて隣り合う弦の間の相対的な音程差に反映されます。隣接する弦上の音程関係なども含めて考えるのであれば、まずはチューニングを根拠として音程の相対的な関連を見つめるのが妥当です。
隣り合う弦同士の音程の相対的な配置関係については、先にも書いたように紙を用意して指板上の音程の配置図を書き出し、表を作成して俯瞰するのが良いでしょう。手を動かして書き込むことで見えてくるものもあると思いますし、できあがった図表を眺めてみることでつかめる物もあるでしょう。まずは、そこからはじめてみるのが良いと思いますよ。
なお、隣り合う弦の音程配置を見通す場合には、まずまったく同じ音程が出るポジションがどこにあるのかを把握するのが良いでしょう。レギュラーチューニングの6弦でいえば、6弦上の特定のポジションについて、5弦上にはそのフレットポジション-5fのところに同じ高さの同じ音程が出てきます。6弦5fと5弦開放は同じA音、6弦8fと5弦3fは同じC音です。これも、開放弦でチューニングした際の弦の間の音程差が根拠になります。
また、ついで1オクターブ上の同じ音程がどこにあるのかを把握すると良いでしょう。同一弦上であれば特定のポジションの12f上に同名の音程がありますし、基準のポジションに対して高音弦側に一つ隣の弦であれば基準のポジション+7f(隣の弦が2弦の場合は+8f)の位置にオクターブ上の音程が現れます。高音弦側に二つ隣の弦であれば、基準のポジション+2f(二つ隣の弦が1・2弦の場合は+3f)の位置にオクターブ上の音程が現れます。これについても、上記と同様にチューニングの差異の弦同士の音程差を根拠に把握することができます。
ギターの指板上の音程を整理して把握したいという場合には、まずその音程の配置がチューニングによって左右される物であることを意識することを強くお勧めします。特定のポジションを押さえさえすれば必ず目当ての音程が出るということにはならないのが弦楽器です。図表ではその音程が出るとされているポジションを押えたとしても、チューニングが狂っていれば目的の音程にはたどり着けません。目的の音程にたどり着く上では、どこを押さえるということだけではなく、まずその弦のチューニングが何かをきちんと意識しておく必要があるでしょう。
また、そうしたことから、音程を把握する上ではポジションから音程を取るのではなく、目的の音程を踏まえた上でそれが出るポジションを把握するというような思考のプロセスを取るのが妥当といえます。ポジションという視覚的情報に依存しすぎて、音を聴くことがずさんになってしまうのは、片手落ちでしょう。ポジションありきで音程を捉えるのではなく、音程ありきでポジションを割り出すようにすることをお勧めします。
いずれにしても、まずはレギュラーチューニングでの音程のマップを作ってみることをお勧めします。それさえ用意できれば、音程とポジションの関係について把握しなければならないようなときに活用できるでしょう。
お礼
回答ありがとうございました。 指板の配置関係がよくわかりました。