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韓国留学で高額のお金の管理について
- 韓国留学での高額なお金の管理方法として、トラベラーズチェックを使う、韓国で銀行口座を開設して送金する、日韓共通の銀行口座を開設して円貯金し、ウォンで引き出すという方法があります。
- どれが一番安全でお得な方法か迷っているので、アドバイスを求めています。また、他におすすめの方法があれば教えて欲しいとも考えています。
- 一時帰国の際には50~70万円程度持っておきたいと考えています。韓国留学について詳しい方からのアドバイスをお待ちしています。
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トラベラーズチェック(以下TC)、送金、国際キャッシュカードのいずれも、安全性という点では十分でしょう。従って後はレートの比較ということになります。 レートの話では為替用語を避けて通れないので、最初に用語説明をさせてください。 「銀行間取引レート」 文字通り外国為替市場で銀行間の取引に使われるレート。新聞やテレビで「午前の東京外国為替市場は1ドル=119円90銭から95銭で取り引きされています」と報じられているレートは特に断りのない限りこれ。 「公示仲値(TTM)」 銀行間取引レートは常に変動しているので窓口での取引基準に使うと煩雑となる。そこで金融機関は1日に1回「公示仲値」と呼ばれるレートを定め、その日の取引の基準レートに使う(1日数回の改定を行う銀行もある)。公示仲値は各金融機関が独立に決めるので必ずしも一致しないが、いずれも銀行間レートを参照しているので金融機関ごとの違いはあっても0.1%や0.2%といった程度に収まる。送金レートや両替レートはこの公示仲値に一定のマージンを加算することで機械的に計算される。 「対顧客電信売レート(TTS)」 外貨現金のやり取りを伴わずに、顧客が外貨を購入する場合に適用されるレート。具体的には外国送金、外貨預金、トラベラーズチェック発行などが該当する。外貨現金のやり取りを伴う場合は「外貨現金取扱手数料」が上乗せされる(*1)。 「対顧客電信買レート(TTB)」 TTSのちょうど逆で、外貨現金のやり取りを伴わずに顧客が外貨を売る(=金融機関が顧客から外貨を買う)場合に適用されるレート。TTMから一定のマージンが差し引かれた数字になる。 「クレジットカード会社が定める通貨間換算レート」 クレジットカードも国際間の決済を扱う関係上、通貨間の換算レートを毎日定める。このレートも銀行間取引レートを参照しており、銀行間取引レートや公示仲値と同じ数字として扱って通常は差し支えない。 1. トラベラーズチェック 韓国に行かれるなら日本円建てTCでよいでしょう。発行手数料は額面の1%ですが、通販業者の「セシール」[1]を使うと多少安くなります(0.7%)。 韓国における日本円TCのレートは日本円現金より優遇されています。日本円現金の両替レートはTTM+3%~3.5%くらいですが、TCならTTM+1%程度です。TC発行手数料の1%を加算しても目減りは2%で済みます。 2. 送金 韓国への送金は基本的に日本円建てや米ドル建てで行われます。No. 1のご回答にあるように郵便局からの海外送金は手数料が安くて人気があったのですが、2006年4月1日に値上げされて今は一律2,500円になっています。銀行からの送金と比べればそれでもまだ安いのですが、郵便局からの韓国宛て送金は米ドル建てとなる点に注意が必要です[2]。 韓国に米ドル建てで送金する場合、日本の郵便局の側でまず日本円→米ドルの変換が行われます。米ドルの送金レート(TTS)はTTM+1円です(*2)。すなわち郵便局のでの公示仲値が1米ドル=119円90銭であったなら、送金額の1ドルあたり120円90銭を払うことになります。これは割合にして約0.8%の目減りです。 また韓国に着金後、米ドル→韓国ウォンの変換が行われます。この際に適用されるレートは、韓国の金融機関における米ドル→韓国ウォンのTTBレートです。米ドル→韓国ウォンのTTBレートですが例えば[3](韓国外換銀行、英語)や[4](ハナ銀行、韓国語)で調べることができます。 韓国外換銀行のページでは日付と通貨種(USD)を指定して[Submit]ボタンを押せばレートが表示されます。数種類の数字が出ますがReceivingとあるのがTTBに相当します。例えば2007年5月9日16時のTTBですと1米ドル→914.50韓国ウォンです。Basic Rate(=TTM)から為替手数料として1米ドル当たり9ウォン引かれていて、割合にすると1%ということになります。ハナ銀行も同等です(左側の送金レートをご覧ください)。 日本での日本円→米ドルで0.8%目減り、韓国での米ドル→韓国ウォンで1%目減りです。そして送金手数料が2,500円ですから、例えば50万円を一度に送金したとすると目減りは合計2.3%と計算できます。なお海外送金の場合は中継銀行や受取銀行が手数料を差し引くことがあり、その場合はもう少し目減りすることになります。なお日本郵政公社のWebサイトでは、中継銀行や受取銀行の手数料を「口座登記料」などと呼んでいるようです。 銀行から日本円建てで送金することも可能です。日本で通貨間換算は発生しないのでその目減りはありませんが、代わりに「リフティングチャージ」と呼ばれる手数料がかかります(*3)。リフティングチャージは送金額の0.05%程度ですが、送金1回あたりの最低額が決まっていて小額の送金でも2,500~4,000円程度かかります。リフティングチャージと別に送金手数料(銀行は多くの場合4千円)ももちろん必要です。 到着後に日本円から韓国ウォンに変換されますが、その際のレートは[3,4]を見るとTTMから約1%の目減りと分かります。従って50万円を一度に送金した場合、リフティングチャージ(4千円とします)と送金手数料(これも4千円とします)、現地での1%の目減りを合計して2.6%と計算できます。 どうしてもウォン建てで送金したい場合、韓国外換銀行で扱いがあるようです。ご興味があれば[5]を参考に韓国外換銀行に直接問合せ頂ければと思います。 3. 国際キャッシュカード 日本のいくつかの銀行は「海外で、預金を現地通貨で引き出せる」というサービスを行っています。国際キャッシュカードなどと通称されますが、レートは悪いので正直なところお勧めしません。 国際キャッシュカードは新生銀行やシティバンク銀行、三井住友銀行などが発行しています。参考までに新生銀行のレートが「VISAインターナショナルが定めるレートに4%加算」、三井住友銀行が「VISAインターナショナルが定めるレートに3%加算と1回200円の手数料」です。シティバンク銀行の計算は多少複雑ですが、今の相場ですと3.8%上乗せに相当します。 「VISAインターナショナルが定めるレート」は冒頭に述べた「クレジットカード会社が定める通貨間換算レート」であり、公示仲値や銀行間取引レートと同等の数字と見なせます。そして上乗せ幅は「4%」「3%+200円」「3.8%」ですので、上記のTCや送金より不利になります。ただし、非常用として持参するのであればその価値は十分にあります。 デビットカードを使って現地で引出す方法もあります。この使い方ができるカードには現在、スルガ VISA デビットと郵貯チェックカードの2つがあります。安全性ももちろん十分です。利用法は国際キャッシュカードとほとんど同じですが、レートは国際キャッシュカードと違って良好です。 ●スルガ銀行 VISA デビットカード[6] 口座残高の範囲内でクレジットカードと同様に使えるカードです。現地でお金を引き出す場合はキャッシングの扱いになりますが、即時に口座から引き落とされますので利子は発生しません。利用額はVISAインターナショナルが定めるレートに1.63%の手数料を乗せて円貨に換算、これに利用の都度の手数料210円を加算して口座から引き落とします。また利用額の0.2%を割り戻す「キャッシュバックサービス」があるので、実質的な手数料は1.43%に圧縮されます(海外キャッシング分もキャッシュバックサービス対象)。 スルガ銀行はその名の通り静岡県東部を地盤とする地方銀行ですが、口座開設は郵送で申込むことができ、またセブン銀行始め提携ATMは多いので静岡県以外にお住まいでも利用は可能です。 ●日本郵政公社+セゾンカード 郵貯チェックカード[7] これもスルガ VISA デビットと同じデビットカードです。キャッシングの場合、VISAインターナショナルが定めるレートに1.60%の手数料を乗せて円貨に換算、さらに利用の都度の手数料200円を加算した額が引き落とされます。引落し口座(郵便貯金口座)に対し、利用枠の設定(特定保留)の手続きが予め必要です。保留の手続きは日本の郵便局で行います。 【まとめ】 (1)レート的には日本円建てトラベラーズチェック(+2.0%)が良く、僅差で海外送金(+2.3%)が続きます。 (2)国際キャッシュカードのレートは悪いので(+3~4%)、メインの手段として使うことはお勧めしません。ただし万一の備えとしては役立つでしょう。 (3)デビットカードを使って現地通貨を引出す方法もあります。サービス自体は国際キャッシュカードと似ていますが、こちらのレートは良好です(+1.6%)。 (4)外国送金の場合、国内送金でなじみのない手数料(リフティングチャージ、中継金融機関/受取金融機関手数料)がかかるので、金融機関の窓口で手数料をよく確認されることをお勧めします。 参考ページ [1] http://www.cecile.co.jp/travelers_cheque/ [2] http://www.yu-cho.japanpost.jp/s0000000/ssk20560.htm [3] http://www.keb.co.kr/IBS/english/fx/rate/change/index.jsp [4] http://www.hanabank.com/online/contents/foreign/rate/rate_01/rate_0101/index.jsp [5] http://www.koex.jp/ [6] http://www.surugabank.co.jp/surugabank/01/05/11/0105112000.html [7] http://www.saisoncard.co.jp/lineup/ca079.html *1 実際には「対顧客電信売レート+外貨現金取扱手数料」を最初から「外貨現金への両替レート」として表示することが多い。 *2 米ドルTTSにおけるTTMからの上乗せ幅は各行1円で横並び、銀行間でのTTMのばらつきについては本文中で述べた通り。一部ののネット専業銀行(ソニー銀行、イーバンク銀行など)は上乗せ幅を25銭や10銭などに設定しているが、これらの銀行からは外国送金はできないことが多い。 *3 外国為替の取引において、持ち込まれる通貨と国際間の送金に使われる通貨が同一の場合は「リフティングチャージ」と呼ばれる手数料が別途かかる。なかなかなじみにくい概念だが、通貨間換算による手数料収入がない分を補うものと考えればよい。
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- seongdo
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私が留学した93年度では、郵便局からの送金が一番手数料が安かったです。それと、韓国の銀行は日本より利子が高いので、交換したお金はできるだけ早く銀行に入れておきました。最初にさっさと交換したわけではないですが。私は韓国内で銀行口座を作りました。 ずいぶん前の話なので、あまり参考にならなくて、申し訳ございません。
お礼
郵便局からも送金できるんですね~知りませんでした。 大学校内に銀行があるみたいなので、私も早めに口座を作ろうと思います。大金を生でもってるのが一番怖いですもんね。 ご親切に回答ありがとうございました。
お礼
ご親切にわかりやすい御回答ありがとうございました。 経済にめっぽううとい私でも理解できました。 すごくすごくわかりやすかったです。 今日「郵貯チェックカード」作りに行ったのですが、今からだと発行が間に合わないとのことでしたので、TCでやっていこうと思います。 これで安心して韓国に行けそうです。