ウーファー(WOOFER)とはマルチウエイシステム(高音・中音・低音などの音の高さにより別々専用のスピーカーを使って音をだすシステム)で低音部を受け持つスピーカーを指して呼ぶ呼び名です。口径が大きいものであるとかの区別のことではありません。したがって10cm程度のウーファーもあれば76cmなんていう巨大なものもあります。ウーファーとして使われるスピーカーは低音を効率よく出すために大きな振幅(スピーカーの振動板が動く幅)を効率よく行えるように設計されていて、振動板も厚く重い物が使われることが多いのです。実際に低い音を効率よく出すには出来るだけ大きな面積の振動板であるほうがよいのですが、ある程度以上大きな振動板では振動させたときに振動板自体がゆがんでしまうという困った問題が出てきてしまいます。また、それを入れる箱(エンクロージャーといいます)も巨大なもの(あまり小さな箱に入れると、内部の空気の圧力で振動板が十分に動けなくなる)になってしまいます。そこで現在自動車用などに使用されているウーファー(正しくスーパーウーファーと呼びウーファーよりさらに低い部分のみを受け持ちます)ではエンクロージャーに工夫をして一種の共鳴箱(ある一定の周波数で箱自体が共鳴するもの)やバスレフレックス型(スピーカーの裏と表では音の波がちょうど逆になるのでそのままでは打ち消しあってしまいますが、裏側の波をダクトなどを用いて波の向きを逆転させ、裏と表の波同士が強めあうようにしたもの)などを採用して、小さなスピーカーと小さなエンクロージャーで十分な低音を得るようにしているものが多いようです。この種のものとしては、自動車用ではありませんが、BOSEのアークスティマシステムなどが非常に優秀です。
ちなみに元の音楽信号からウーファーに伝える低音部分や別の音域により分ける回路をディバイディングネットワーク(スピーカー直前に入れるタイプ)やチャンネルディバイダー(アンプの前に入れて使用するタイプ)などと呼ばれます。
スピーカーにはそのほかにもスーパートゥイーター(超高音部を受け持ちます)トゥイーター(高音部を受け持ちます)ミッドレンジ(スコーカーとも呼び中音域を受け持ちます)などがあり、その他にも1つのユニットですべてを受け持つフルレンジスピーカーなどもあります。
補足
そもそもウーハーとスピーカーって別の物なんですよね ウーハーの役目はなんなんでしょうか?