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マラソンの呼吸法について
高橋尚子選手の小出監督が以前にTVで、高橋はマラソン中に普通?に呼吸しているよと言っておられました。 私などは昔、体育の授業?で吸うのを2回吐くのを2回(すぅすぅ、はぁはぁ といった感じでしょうか)と習ったと記憶していてずっとそうしていたのですが… と言っても現在マラソンやジョギングをしているわけではないですが。 これは間違いだと小出監督は言われていました。吸うのもはくのも普段の呼吸のように1回ずつ(すぅはぁ)が本当だそうです。 だとすると昔習った2回吸って2回吐く方法はなんだったのでしょうか?
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結論を申し上げますと、昔の呼吸法でも、小出監督の指導する呼吸法でも、 どちらでもいいと思います。 一つには、小出監督は、個人に合わせて指導しますから、 高橋選手には、この方法がよかったのかも知れません。 ランニングを始めて1時間ほど走りますと、脚筋の筋グリコーゲンが枯渇する事による疲労と それに伴う呼吸困難が生じてきます。 「2回吸って2回吐く方法」のリズムが壊れ、テンポも速くなっていきます。 マラソンともなりますと、最大酸素摂取量の獲得の他に、 この呼吸のリズムが壊れる事に伴う呼吸筋の最小限の疲労回避が重要になります。 AT(無酸素性作業閾値)以下での走行でしたら、呼吸のリズムが壊れる事もありません。 普通は、このATを越えた場合、乳酸の増加を、呼吸困難になる事で、 脳に伝達しますから、これもマラソンの一機能として重要だろうと思います。 これは、推測ですが、最初から普通の呼吸をする事で、急激にリズムを壊さず、 呼吸筋の安定を図ろうとしているのが小出監督の狙いかも知れません。 20年程前までは、野球の投手が練習が終わったら、 肩を温めるというケアをしていたのに、今では、アイシングをして、 以前とは全く逆の事をしています。 科学というものは、一つの真理を机上で追求、論議していくのではなく、 小出監督が実証しているように、経験的に選択されるべきかも知れません。 科学にしてもスポーツの領域にしても、ある理論を確立させるには、 多くのデータをランダムに収集し、仮説を立て、立証し、 他の可能性を検討するための実験を行い、 仮説を反証する事も考慮するといった手順を繰り返していくのが科学的手法です。 小出監督の指導が正しいとも、昔の呼吸法が誤りだとも、結論は出ていませんし、 10年後にはまた別の方法が実践されているかも知れません。 ただ高橋選手との二人三脚の大活躍がありますから、 小出監督の方針には説得力がありますよね。 しかし、既述しましたように、今のところは、どちらでもいいのではないでしょうか。 というのが、ぼくなりの結論です。
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回答ありがとうございます。詳しいご解説も勉強になりました。私はてっきり、1回ずつの呼吸法はマラソン界の常識になっているものと勘違いしていたようです。 確かにスポーツは以前の常識がまったく変わっているということがよくありますね。最近は、選手のレベルの向上やテレビ中継に合わせるためかルールまで変わっているものまでありますね。プロ野球やバレーボールなど… これからは、マラソンの中継も呼吸法なども注意しながら見てしまいそうです。TVの解説者もこのあたりのことも言ってくれるといいのですが…