ある国際評論家の言葉を借りれば、G7の参加国への条件としてはこれだという条件は特にないのですが、以下のような発足当時の理念が唱えられています。
それによると、第1に民主国家であること。第2に経済力が十分でありかつ安定していること。これはWTO(世界貿易機構)とOECD(経済協力開機関)への加入が付随条件になっています。第3にハードカレンシーであること。これは各国の銀行で外貨と交換できる通貨を持っているということです。
そして最後にIEA(国際エネルギー機関)に加盟していることです。
これを中国に当てはめると、第1の条件はもう言うまでもなく却下。第2のWTOとOECDはWTOだけ加盟。第3はいいとして、IEAにはまだ加盟していません。
つまり本来ならこれだけの条件をほとんど(すべてとは言いませんが)満たさなければサミットへの加盟は無理だということになります。
今回のサミットでは中国は議長国であるロシアのプーチンの招待で、発展途上国という扱いで特別参加しています。
ところが当のロシアは、この条件をほとんど満たしていないんですね。これはもともとのオリジナルメンバー7カ国がロシアを取り込もうという計算で加盟を承認したということですので、中国も遅かれ早かれ加盟する方向に行くと考えられます。
もともとサミットの本来の意義は、共産国と対抗するための西側先進国首脳の集まりだったのですが、これでサミットそのものの存在意義は大きく様変わりするのは避けられないと思います。