アテロームは粉瘤とも言いますが,これを切除したものを顕微鏡で見ると,皮膚と同じ構造(重層扁平上皮といいます)に覆われた,袋状の構造(嚢胞)が見られます.
これは,皮膚と同じですので,「角化物(いわゆる”垢”)」を産生します.
しかし,袋に覆われており,外界に接していませんので,石鹸などで洗い流すことができません.
これが袋の中にどんどん溜まってきます.
そうすると,袋が大きくなり,外から見てもわかるようなプックリと膨らんだ状態になります.
角化物がもっと溜まると,いずれ袋が破れてそこに感染を起こし,痛みを生じます.
本当の原因はいまだはっきりとはわかっていませんが,ウイルス感染も一つの有力候補とされています.