>将来新しい事業を立ち上げてみたいという夢があります。
「起業」があくまで夢というならば、文系・理系の選択はあまり関係ないと思いますが、「10年以内に必ず起業したい」というように、かなり覚悟が決まっているなら、文系の方がいいのではないかなと思います。
というのは、理系に進むなら「大学院進学→メーカーの研究職に就職」という流れが大前提になるからです。 「起業をしたい」というようなマインドを持った人には、そもそも理系の環境や空気は合わないと思います。
>よく言われることですが将来高収入を望むなら、これも文系の方がいいですか?
先程も触れたとおり、理系学部に進学すれば「大学院進学→メーカーの研究職に就職」というのが基本路線になります。 したがって理系の学生の多くが、メーカー(トヨタとかキャノンとか、その他もろもろの「モノ」をつくっている会社)に就職することになるのですが、、メーカーは他の業界と比較すると(商社、金融、マスコミなど)確かに給与が低いです。 また、メーカーに勤務すると言っても「総合職」と「研究職」とに分かれるるわけですが、この場合「総合職の方が給与がいい」というのもよく言われることです。 入社直後は、研究職の方が給与が高い場合もあるかもしれませんが、それは研究職として採用された学生は修士を出ているため、学部卒で「総合職」として採用された学生よりも2年歳をくっているだけのことです。
逆に、文系学部卒の学生にはどういった進路があるのか?というと、基本的には大学3年の秋から就職活動を始めて、メーカーや商社・金融など様々な業界をまわって自分に合った企業に就職することになると思います。
「高収入」というのが、年収でどのくらいを意識しているのかはわかりませんが、仮に30代前半で年収1000万円以上を考えているのならば、、ごく一部のメーカー、大手商社、一部のIT系企業、金融などが挙げられると思います。 もちろんこれだけではありません。(くわしく知りたい場合は、大学生向けの「業界分析本」などを読んでください。)
文系の場合は、スケジュールの許す限り、好きなだけ様々な企業の採用試験を受けるチャンスがあります。(内定をもらえるかどうかは別です。)
しかし、理系の場合は研究室が忙しくて、スケジュール的に困難であるという理由と、修士の場合は「教授推薦」「学校推薦」を優先されて自分の意思で就職活動をできないという理由があり、自由に就職活動をできない場合がほとんどなのです。 また、修士に上がり、中途半端に「専門分野」を身につけることで、仮に自分の興味のある企業をまわっても、その企業の事業内容と大学院での専門分野が一致していないと、採用をされにくい傾向もあるんです。
つまり、「文系は数多くの選択肢を確保できる」けれど、「理系は修士に上がってしまうと自分の進路をほとんど制限される」というのが、文系と理系の決定的な違いなんです。 ちなみに、「理系の学部卒は?」というと、就職活動が忙しくなる大学3年の11月~2月にかけて実験がつまっているので、やはり、スケジュール的に文系に比べて不利です。(文系はその頃は特に何もないはずです。)
>その場合国立トップレベルでも今の時代文系の就職って難しいのですか?
まず、「文系の就職の難しさ」というのは、かつての時代と比較しての話だと思います。 仮に有名大学に所属していても、現在の就職活動における「常識」を理解していなければ、希望の企業から内定をもらうのは難しいです。 15年以上前の学生に比べると、現在の学生は就職活動において求められる作業量が多いんです。
有名大学に所属していて、就職活動に対してしっかりと準備ができていれば、基本的に「妥当な」結果を得られると思います。 極端に、イメージとは違う進路にはならないでしょう。
「国立トップレベル」というのはどのあたりを指しているのでしょうか?
あくまで「就職活動において、不利ではない。勝負ができる。」という意味であれば、旧帝大クラスの国立大学です。 「就職活動で優位に立てる」という話ならば、東大、京大ぐらいだと思ってください。
お礼
どうもありがとうございます。 とても詳しく有り難うございます。 参考になりました。 >「国立トップレベル」というのはどのあたりを指しているのでしょうか? はい、勿論トップと言っているのでそこのことです。