軽はずみには言えませんが、恐らくトルコの処分は次回W杯からの締め出しという重い処分にはならないと思います。
乱闘のきっかけは調査していくうちに、トルコのコーチがスイスの選手(名前は分かりません)に足をかけようとし、傍で見ていたスイスのフゲル選手が蹴りを入れたところにトルコのアルパイ選手が血相を変えて突進し乱闘が始まったようですが、アルパイの行為は褒められたことではありませんが、彼でなくても同じようになったと思います。
ただし気に掛かることは、乱闘騒ぎでトルコの警官も一緒にスイスの選手を暴行したという事実が明らかになれば、その内容しだいでは次回W杯に影響するような処罰を受ける可能性は否定できません。また、FIFAのブラッター会長がスイス人であり、彼の発言はスイスを擁護してばかりなのも気になります。
もしトルコに2年以上の国際試合停止処分を受ければ、EURO2008はもちろん、2010年W杯の予選に出場できなくなりますから必然的に次回大会から締め出されてしまいます。こういった処罰はありえます。
スイスの処分については乱闘のきっかけになったフゲル選手本人は処罰されることを覚悟しているようですが、チームに対する処罰は無いと思います。
今回の問題はサッカーだけで収まる事を願いますが、現在ヨーロッパではトルコに潜在的な脅威と悪感情を持っている人が多く、異教徒という側面からも親近感を持てない人もいますし、長引く不況で人件費の安いトルコ人に仕事を奪われたと感じる人もたくさんいます。逆にトルコ人にとっても、ヨーロッパの一員になりたがっているのにいつまでも受け入れられませんし疎外感を持っています。こういったことから処罰を間違えると、もともと根が深い政治的な問題に発展してしまいます。試合の乱闘とは比べられない暴動だって起こりえることです。
とにかく今のところは平穏でいますが、12月7日の処分決定は穏便にすむことを期待します。