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ラピュタのシータ落下シーンの美しさ FFVIIとの類似性
『天空の城ラピュタ』の冒頭で、シータが飛行船から落下した後、飛行石の力で浮くシーンがあります。多くの人がこのシーンを美しいと感じると思うのですが、このシーンの美しさ、神秘性はどこからきているのでしょうか? 私が考えたのは、『ファイナルファンタジーVII』でエアリスが忘らるる都の泉に沈められるシーンとの類似性です。死んだ(ような)女性が、画面中央から奥に向かって沈むように遠のいていく構図が酷似しているように思います。 そこから、 1)女性の死の姿に魅力が感じられる 2)人物が画面中央から奥に向かって遠のいていく演出に魅力が感じられる というふうに考えました。1)はちょっと大袈裟かとも思いましたが、もしあそこでシータが目を開けていたら、呼吸している様子が見えていたらと思うと、やはり死んだように見えることが美しさと関連している気がします。 このような考えについてどう思いますか? また、上記の1)か2)の条件を満たす表現作品がありましたら、類似性について考えてみたいので教えてください。 ラピュタかFFVIIのどちらかしか知らない方でも結構です。よろしくお願いします。
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映像表現もさることながら、その状況が人類が古くから持っている天神降臨や、神の光が降り注ぎ、その中から天使が現れる…等の神聖な物に対する畏怖の本能を利用しているのでしょう。それはまた、意識の中心に置きながらも、尚、如何ともし難い状態で離れてゆく、失われる物への哀憐も含んでいます。視野の上下左右に動く物は現実では良くあることで、それと意識していない物がたくさん有りますが、視野の中心を維持し続けながらも徐々に去ってゆく…そしてそれに手を触れることは出来ない…つまり、はっきりと自覚して、意識してその物に注意を払うだけの物でありながら自分の及ばない力によって自分から遠ざかってゆく…そういったものが最初に挙げた神聖な物に対する感じ方を誘発し、更には失われた楽園伝説や哲学で言う所のイデア等、嘗て失ってしまった素晴らしい物への思いを掻き立てるものなのだと思います。 そういえば「タイタニック」でも恋人が水没して行く箇所にはこういう表現が為されていました。 また、自分から遠ざかってゆく物は、その方向を自分に対して背を向けているのが普通です。にも拘らず、それらのいとおしい物等は背を向けることなく、こちらを向いたまま、つまりはその存在感を減ずる事無く遠ざかってゆく事になります。人が背を向けるという事の真意は、そちらから意識を外す、また、相手にも意識を外して貰うと言う事なので、その意識を外さないままに遠ざかってゆく事…即ち離れがたい別れと言う意味にもなっています。 御質問のラピュタの場合は飽く迄も最初に述べた神聖なる物、意識の中心から外れない物、また、美しい物が上記の条件で遠ざかってゆく感覚を呼び覚ます為の手法でしょう。 人は感情移入します。自らが感じるであろう事を他人が感じていると想像するだけで、自らもその時に自分だったら感じるであろう感覚を追体験しています。勿論これは人によって程度があり、中には殆ど感情移入というものをしない人も居るでしょう。こういった方々は、映画等を見ても面白いとは感じません(実際につまらない作品の場合は別として)。また、人によって様々な経験や感じ方があるので、万人が同じ所に感情移入するとも限りません。 しかし、実際に殆どの人に共通の感覚と言った物も多数有り、御質問のように意識を残しながら去ってゆく物への恋情といったものもこれに当てはまります。 …なんて。想像です(笑)
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- alidon
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#2です >上から見下ろしているシータのシーンとはちょっとずれる気も… 失礼、言葉が足りませんでした。実際の視線で物を捉えるのではなく、空の高みから舞い降りるというシチュエイションのみがこれに該当するのです。つまり、そのシチュエイションを見ただけで実際に視覚的に見えているものとは別にそういった感覚を呼び覚ますと言うつもりでした。加えて視覚的に表現されている物によって去り行く物への哀憐を抱く…というようなことを言いたかったのです。って言っても勝手な想像ですが(笑)
お礼
なるほど、納得です。あのシーンの色使いや光の表現から考えても、そのような感覚を呼び覚ますことが意図されているのかもしれませんね。 再度の回答ありがとうございました。
- canopepin
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こんにちは! 2)について条件を満たしているか自信がないですが ミレイのオフィーリアなんていかがでしょう? ちなみに個人的には1)に関しては 死の中から生がよみがえったこと (あるいは元々存在する生命力の現れ?)で 美しく感じるように思いますがいかがでしょう?
お礼
オフィーリア見てみました。死後硬直まで実感できる生々しさがすごいです。棺桶で花に包まれて眠っているような女性の死体ばかり考えていたのですが、こんな表現もあるんですね。参考になります。 >死の中から生がよみがえったこと >(あるいは元々存在する生命力の現れ?)で >美しく感じるように思いますがいかがでしょう? 的を得ていると思います。落下途中に飛行石から光が溢れ出る瞬間に、一番音楽が盛り上がりますしね。 回答ありがとうございました。
お礼
私も、手の届かない所へ失われていくものへの哀憐くらいまでは考えていたのですが、背を向けずこちらを向きながら離れていくことが別れを強調するというのは、考えつきませんでした。なるほどという感じです。 神や天使の降臨に対する畏怖の念・・・これはどうなんでしょうね?神や天使が天から降りてくる場合、人間がひれ伏して下から見上げるという感じなので、上から見下ろしているシータのシーンとはちょっとずれる気もしますが。でも確かに神々しさを感じるシーンではありますよね。 タイタニックも確かにそんなシーンがありましたね。今度確認しようと思います。 回答ありがとうございました。