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高倉健 「駅」
ラストシーンです。 辞表を駅のストーブに入れるでしょう? 彼は(高倉健)長い間警官を辞めようと悩んでいて遂に決心して辞表をしたためた直後に図らずも愛した(ふれあった?)女の男を撃ってしまいますがこの行為が逆に何かを吹っ切れさせたと解釈していいのでしょうか? 「辞める」のではなく「続ける」ということがどうも女の私には難しい。私だったらもう完全にイヤになって警官を辞めてしまうと思うから。私が弱いからかもしれませんが。どなたか彼の心理を解説してください。
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殺人犯(室田日出男)を撃ったことは 警察官としての行動だったが、 恋人(倍賞千恵子)の男だったということは プライベートな問題だった。 自分の個人的な問題と警察官としての任務との 間で気持ちが揺れている。 果たして自分のやったことは正しかったんだろうかと。 この状態で警察官を辞めれば、自分の行動が間違っていたと認めることになる。逃げることになってしまう。 警察官を続けることによって、自分が間違ってなかったということを確信したい。プライベートより任務が 優先することを生涯をかけて証明するという新たな 重荷を自分に課すことによって、自分を罰したかった。より苦しい道を歩むことによって、 彼女へのつぐないにしたかった。
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- kenyamanasi
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この映画には、シナリオにもあり、撮影もされたのですが日の目を見なかったラストシーンがあります。 札幌の駅で別れた女房と再会するシーンです。 実際にこのシーンがあったらと想像するとまた感想も変わってきますよね。
お礼
>札幌の駅で別れた女房と再会するシーン え!? そうなんですか? 見たい! けど見られないので明日図書館行って原作シナリオ借りてきます。と思ったけど明日図書館は定休日でした。火曜日になるのが待ち遠しい。 別れた奥さんいしだあゆみを何度も思い出すでしょう?電話もかけてます。未練たっぷりなのになぜよりを戻さないのかも疑問に思ってたんですよ。 シナリオ本を読んだらもう一回DVD観ようと思います。なぜそのシーンがカットされたのかを考えるのもまた楽しみです。 情報ありがとうございました。
ちょうどこないだ見たばかしなので…。 「辞める」という選択肢はやっぱりないかと思います。 これまでずっと警察と射撃の選手という生き方しかしらない不器用な人(高倉健の役柄はそんなのばっか)です。 身近な仲間が殺されたり、奥さんと別れたり、いろんな事があっても、結局、警察を辞めるという選択肢は選べなかった人。それはそういう選択肢を選ぶとこれまでの自分の人生を否定する事につながるからだと思います。 だけど、そんな高倉健扮する刑事が、いろんなものを犠牲にして守ってきた自分の職責を捨ててもいいと思える相手に初めて会った。倍賞扮する飲み屋の女将ですね。倍賞に出会えた事で高倉健刑事はようやく踏ん切りのようなものがついた。といってもこれはまだ迷いのようなものもたぶんにある気がします。新しくやり直すための口実といってはひどいですが、まあこれまでの自分を捨てるための強いきっかけを高倉健は無意識に望んでいて、そこに天使?のように倍賞がふわっと現れた、と。 倍賞の方は高倉健には言いませんが、実は待っている男(手配犯)がいる訳です。倍賞もいつ帰って来るかわからない手配犯を待ち続けているような自分から脱却したいと思ってた訳で、そこで高倉健と付き合うんですが、結局、手配犯への未練を捨て切れなかった。元に戻っちゃった訳ですね。 高倉健は手配犯を撃ってしまいますが、これは吹っ切れた、んではなくて、逆に元の自分に戻ってしまった(吹っ切れる事が出来なかった)んだと思います。 高倉健がこれまでの生き方を「吹っ切れ」るには、警察としての職務を捨てて、あのまま撃たずにドアを閉めて、手配犯を逃がしてしまうという選択肢が必要だった訳で、あそこで撃ってしまうのはそれまでの高倉健の生き方そのままです。あそこで撃つ事によって、高倉健は「吹っ切れ」ずに、元に戻ってしまった。 だから「辞める」ではなしに「続ける」という選択しか残ってなかったんじゃないかと。
お礼
ほんと、健さんはいつも一途で不器用な人ばかり。 私は室田を撃ったことで俺にはこの生き方しかないんだと辞めようというこれまでの迷いが吹っ切れたのかと思ってました。室田を撃った時健さんはほとんど本能的に引き金を引いてます。誰が言ったか忘れましたが「高倉健は心に孤独と暴力を潜ませている」と。そういう内面がよく現れている映画(他の映画にも多いです)だと思います。 いずれにしても「続ける」という選択をした時健さんはもうひとつ孤独を背負い込む覚悟も同時にしたのかな、と。こんな強い人泣けます。 回答ありがとうございました。
お礼
つぐないかぁ・・そうですね そういうより辛い道を選ばなくてもいいじゃん、なんて私など思ってしまいます。健さんらしいですね。町を出る前に彼女の店を訪れ二人とも何も言わず倍賞は健さんの顔を見ることができず八代あきの歌を聴きながらほろほろ泣いてる、私はこのシーンで号泣してしまいました。お互い言いたい言葉があるのに言わない。言ったところで同じだとわかっているんですよね。罪を感じているのは彼女も同じ、だったら二人で背負って生きていけばいいのに。二人とも悲しくて潔くて強いです。 そうして倍賞はこれからも帰らぬ人(健さん)をずーっと駅で待ちつづけるのだと思います。 いい映画でした。 回答ありがとうございました。