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中国人民元の切り上げの影響
中国人民元の切り上げが実施された場合、 想定される日本の企業経営(業績・財務)に及ぼす影響と、それに係る会計問題について知りたいのですが、検索してもあまりはっきりした答えが出てこないので教えてください。
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切り上げのスタイルには 1.固定相場のまま何%か切り上げられる 2.変動相場制に移行して、市場動向に応じ結果として、切り上がる というケースが想定されますが、恐らく1のケースで実施される可能性が高いと思われますので、これを前提に記述します。 中国元建ての売上・売掛金・買掛金・負債・利益・費用は全て切り上げ後の元相場に応じて円換算し直されることになります。 円に対して元が20%切り上げられるとするとすると、上に述べた勘定はそれぞれ20%膨らみます。 端的に言えばバランスシート上の元建て資産(負債)も元建ての利益(損失)も何もしなくても増加することになります。 見かけ上の増収、増益(逆の場合は損失の拡大)が発生することになりますので、元建の資産負債がある企業の業績を見る上では留意が必要です。 例 A.円換算後の収入が増えるケース 自動車・機械など元建の輸出債権が多い企業 元建の現預金が多い企業 中国に出資を行い配当金を受け取る企業 B.円換算後の収入が減るケース 衣料・軽産業など元建の輸入債務が多い企業 中国に対して元建での資金拠出や配当を行う企業 といったところです。 さらに会計上の問題に関する詳細を調べられるのであれば、1971年(ニクソンショック)から73年(キングストン合意)にかけて対ドル円が切り上げられた時期の文献にあたってみてはいかがでしょうか