頭の中の情景をそのまま描写しようとするからです。
同じ「話す」でも、人間が喋るときには必ず何らかの「動作」を伴います。
たとえば、
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「だからやるなと言ったんだ!」
と彼は言った。
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これは不自然な例です。
この表現では、直立不動のまま叫んだことになってしまいます。
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「だからやるなと言ったんだ!」
と彼は激昂し、結んだこぶしを大きく振り下ろした。
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こうすることにより、彼がどのような気持ちで喋ったのかを、より的確にイメージさせることができます。
コツは、可能な限り大げさに大げさに表現することです。現実にはありえないほど大げさでも構いません。
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「だからやるなと言ったんだ!」
頭から蒸気が吹き出すほど顔を真っ赤にし、彼がこぶしを壁に叩きつけると、雷かと思うような音が響き渡った。
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セリフとしては最初の例と同じですが、彼がどれほど怒っているのか、的確に伝わってくると思います。
無論、このような表現に関するボキャブラリーを増やすためには、色々な本を読んで知識を蓄えておく必要があります。
そのために一番のオススメの方法としては、「過去の名作」と呼ばれた本を乱読することです。この際、あなたの興味の範囲外のものの中から、「これなら読んでもいいかな」と思うようなものをピックアップするのがポイントです。
あなたの興味ど真ん中の小説は、あなたが既に知っている知識しかもたらさないからです。
名作ですから読めば楽しいし、知識の幅も広がるし、いいですよ。
ちなみに、最近では「表現辞典」なる本が出版されているようですが、あんなもの何の役にも立ちません(笑)
お礼
>「だからやるなと言ったんだ!」と彼は言った。 私の場合、まさしくこれです(汗)。 不自然‥‥ですよね(・・;) >「だからやるなと言ったんだ!」 と彼は激昂し、結んだこぶしを大きく振り下ろした。 「と言った」と書かなくても、なんか伝わるものがありますね。私の小説と全然違う‥‥ 大げさ表現が良いのですね。ちょっと大げさにしたほうが伝わりやすいのですね(知らなかったですね)。 本はドンドン読むようにしています。 表現辞典というより、類語辞典は古本屋で買いました。実際のところ、あまり役に立ってないですね‥‥ 色々勉強して書いてみようと思います。 ありがとうございました。