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シューマッハの特異な速さとは?
M・シューマッハが現代F1のなかで別格というのは分かります (とくにマネージメントなど総合力においては) 純粋に速さをとりあげた場合ですが、 「ドライビング・スタイル」や「車のセッティングの方向」が他のドライバーと比べて、 かなり特殊なのでしょうか? 彼がフェラーリに移籍した際、交代でベネトンに入ったベルガー・アレジが シューマッハ好みの「スペシャルマシン」を乗りこなせず テストでクラッシュしてしまった、という話を覚えていますが… 「シュー独特のスタイル」というのを、わかりやすく教えて頂きたいです。
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no.3です。再び失礼します。 車速はアクセルでコントロールします。 コーナーの入り口から出口までを細かく区切って考えた場合、 どうしてもブレーキも使って挙動をもっと細かく制御したほうが有利です。 ここではアンダー気味→ブレーキオンでフロント荷重でオーバー方向に弱修正、 ここではオーバー気味→アクセルオンのままリア荷重。 これを単独走行、競う場面(進入角、速度の違い)、 車重変化、グリップ変化、 全てデータを瞬時に入れ替えて計算し直し続けるスーパーコンピュータ並みの頭脳、 耐久Gの最中に冷静にやってのける体力。 そして、 セナでさえやろうともしなかったフェラーリでのチャンピオン獲得という政治的能力。 まさに巨星です!
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- nuno0920
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>「ブレーキで挙動や荷重を調節する」とはどういう意味なのでしょうか? No4の回答をされている方が答えてくれましたね (ありがとうございます) コーナー進入前だけでなく、コーナリング中、立ち上がり でもブレーキを使うことにより、 コーナー全体でのマシンの荷重をよりたくさん調整できるようになります。 その調整で各タイヤにかかる力を細かくコントロールできるのでコーナリング中のスピードや立ち上がりのときの マシンを速く、安定させることができるということですね。
お礼
nuno0920さん、再度のご回答ありがとうございます。 シューマッハ以前はブレーキは「コーナー入り口で減速に用いるもの」だったはずです。 それをコーナリング中はおろか立ち上がりでも活用するとは! KARTの技術とはいえ、F1で活用したセンスと実行しうる才能― やはり彼の走りは1周1周が「偉大な軌跡」なのですね。 皆様のご好意で、これからのF1観戦が非常に楽しめると思います。 ただ、私的に思ったのは、こういったテクニックの解説が これまでのF1中継であまり触れられなかったのではないか、と。(わたしは地上波ですが) イチローの「振り子打法」みたいに一般人に理解しやすく解説してくれれば F1のもの凄さが伝わり、興味が倍加するのではないでしょうか。 (フジはキャラクターで押すので、中級者以上には物足りないんですよね) ともあれ、疑問が解決して晴れ晴れしました。 皆様、重ねてお礼申し上げます。 ―ちなみに、ポスト・シューマッハと期待される3人(アロンソ、ライコネン、モントーヤ)の それぞれの特色についても興味があります。 その質問を出しましたら、お暇なときに再度のご協力をよろしくお願いいたします。
- o-sai
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すいません、下の回答、「No.2」の間違いです。
- nuno0920
- ベストアンサー率33% (1/3)
既出でブレーキングが特殊とありましたね。 確かにシューマッハのブレーキの使い方は2ペダルならではのアクセルを開けたままでブレーキでマシンの挙動や荷重を調整するドライビングスタイルですね。 ただ、そのスタイルの場合、3ペダルが基本のドライバーの場合とは燃調も含め車のサスやバラスト位置、ウイングなどのセッティングも基本的に変わってくると思います。 ベルガー、アレジがベネトンに入る直前のベネトンのマシンもかなりくせが強く、シューマッハとチームメイト (ハーバート)のラインも結構違っていたがあります。 そのときのある意味シューマッハスペシャルな車の後で 3ペダル派のベルガーアレジが着たので開発の方向性を 見失ったのではと思います。
お礼
nuno0920さん、ご返答ありがとうございます。 やはりシューマッハと他の3ペダル派ドライバーでは アクセルとブレーキの使い方の発想が違っていたんですね。 そんなくせの強い車で、ごっつぁんとはいえ2勝したハーバートはすごい(笑) ところで、 >アクセルを開けたままでブレーキでマシンの挙動や荷重を調整するドライビングスタイルですね。 「ブレーキで挙動や荷重を調節する」とはどういう意味なのでしょうか? 私は#2のご回答から、ブレーキで車速を微調整している、と受取っていたのですが…
- o-sai
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当時の報道から推察しますと、 彼はアクセルではなくブレーキでコントロールしています。 つまり、セナ足と呼ばれた微妙なアクセルコントロールではなく、 アクセル全開のブレーキ車速コントロールです。 これはKARTの特殊テクニックでもありますが、 彼が独自に進化させた運転テクニックで、 今では国内のGTのトップレーサーでも使っているようです。 これに対応できるように車の燃調プログラムも調整しますから、 当時としては他のドライバーが同様に乗りこなすには少しクセがありすぎるセッティングのマシンであったと想像できます。 今では2ペダルは当たり前になりましたので、 セナ足の進化型ドライビングテクニックとして一般化し、 別に特殊なテクニックでもなくなったようです。
お礼
o-saiさん、ご回答ありがとうございます。 コーナリング中にアクセルベタ踏み、ブレーキで微調整、というかんじですか? 聞いただけでもセオリー外というか、速いけど難しそうな方法ですね。 見た目の速さではコーナー出口を目一杯使うセナやハッキネンが勝りますが シューマッハはコーナーの中で差をつけていたんですね。 2ペダルとかセミオートマシフトとか、技術の進化にあわせて誕生し、 新たなスタンダードとなったわけですね。 たいへん参考になりました。重ねて感謝いたします。
- kettouti
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回答になるのかわかりませんが、F1ドライバーでベスト5に入るようなドライバーは、他車、障害物等と自車との間隔を1cm単位でわかり、また1周のラップタイムの違いをコンマ1秒単位でわかると言われています。 シューマッハと他のドライバーを比較した時、たとえばガードレールのあるコーナーを走る場合に、チームから「このコーナーはガードレールから3cm離れて時速180kmのスピードで走ると一番良いタイムが出るからそのように走ってくれ」と言われると、その通りに走り、しかもレース開始から終了まで、2時間又は、300kmの間きっちりと走ることが出来るそうです。他のドライバーはガードレールから離れすぎたり、近づきすぎたり、スピードが出過ぎたり、遅すぎたりといったムラがあり結局タイムが悪くなったり、安定しなかったりという事のようです。また「シューマッハはその時の車の挙動、状態等によって次に何が起きるかすべて予測が出来、事前にその状態を回避できるのではないか」ともいわれます。 元F1ドライバーのニキ・ラウダが「車の挙動は、ケツでつかめ!」と言っていたという記事を読みました。たぶん、車の動きを目で見た状況とか、頭で考えてとかではなく、自分の感覚でつかめ、感覚を磨け。という事だと思います。 ですから、ドライバーによってオーバーステア気味がいいとか、アンダーステア気味がいいとかの違いはあると思いますが、シューマッハの速さは上記のような感覚が他のドライバーよりはるかに優れているのではないかと考えます。シューマッハのスペシャルマシンはシューマッハの優れた感覚(5感、6感?)に合ったマシンであって、同様もしくはシューマッハ以上の能力があるドライバーでなければ乗りこなす事が困難と言う事ではないでしょうか?ちなみに、日本人の元F1ドライバーの中島悟さんが、アイルトン・セナのドライビング(車の挙動に対する対応?)について、「自分が1秒で起きていると感じている事が、セナには10秒位の時間として感じ取っているのではないか」と言っていたと記憶しています。ようするに、一瞬の出来事がまるでスローモーションのように感じられ、危険な状況を、いとも簡単に回避してしまう意味ですね。 世界は違いますが、プロ野球の選手で「絶好調の時にバッターボックスに入ると、ピッチャーの投げた球が止まって見えた」という話を聞きます。それぞれの世界での感覚が磨かれ超スーパーな感覚になるとこのような感じになるのだと思います。 シューマッハの特殊なセッティング、独特なスタイルというのでなく、超スーパーな研ぎ澄まされた感覚を持ち又その感覚を持続する事が出来る精神力を持ったF1ドライバーという事ではないかと思います。
お礼
kettoutiさん、ご回答ありがとうございます。 確かに限界を感知するセンサーが並みのドライバーとは違うのでしょうね。 解説の森脇さんがおっしゃてましたが、「優れたドライバーは限界100%ギリギリの線をつねに なぞることができる。他は98%しか出せないか、102%でスピンしてしまう」のだそうです。 ニキ・ラウダの記事はわたしも覚えています。 確か「ケツ(センサー)と手足(操作)が直結している」反射的な才能が不可欠だと。 シューマッハはそれを全周回で保つ集中力・体力が抜きんでているのですね。
お礼
o-saiさん、再度のご回答ありがとうございます。 なるほど!ようやくシューマッハのスタイルが理解できました。 コーナリング中にブレーキを踏み分けて、車の前後に荷重を移し 車体姿勢を細かく変えている、ということですか! (荷重がかかっているタイヤのほうがグリップしますものね) それを状況ごとに計算し続けるとは…まさに「サイボーグ」!! >まさに巨星です! 我々は「勝って当たり前、負けると引退か」なんて気軽に語ってますが 10年後に振り返ったら「とんでもない偉業を目撃していた」と しみじみ感じるのでしょうね。