こんにちは。補足説明ありがとうございます。
実物を見ないと確かなことは申し上げられませんが、そのジャンク・ボディーは、もともとアクリル系かポリエステル系のラッカーで塗装されているのではと思われます。テープを剥がすと白の塗膜まで剥がれてしまうというのが、その根拠です。
これらのラッカーは、衝撃や化学変化に強く、湿度の高い日本では塗装の標準となっているものです。かつては分厚い塗装で悪名高い塗料だったのですが、近年では塗料自体の改良や塗装技術の発達などもあって、極薄塗装も可能になっています。
一方、市販されているごく普通の「ラッカー」類はセルロース系で、衝撃や化学変化に弱く、よほど分厚く塗装しないかぎり、爪で擦るとパリパリ剥がれてくるだけでなく、手脂や汗、機械油、アルコールなどで変質・軟化・溶解したりします。湿度の低いアメリカでは、わりと標準的な塗装です。
アクリル系・ポリエステル系とセルロース系とでは、ベースとなる有機溶剤も異なり、前者のシンナーで後者の塗膜を溶かすことは実に容易ですが、後者のシンナーで前者の塗膜を溶かすことはほぼ無理です。また、いったん硬化したアクリル系・ポリエステル系塗膜は、専用シンナーでもまず溶けません。
今回の件は、もともとあったアクリル系・ポリエステル系の頑丈な塗膜が、セルロース系塗料の溶剤をはじきかえし、行き場を失った溶剤が白の塗料を侵食・溶解して横に広がり、毛細管現象が発生してテープ下に入り込み、黒がにじんでいると考えられます。おそらく、何回試しても同じ結果に終わると思います。
一番簡単な対策は、白の塗装を落とし、元の黒塗膜の表面を細かくサンディングし、白を全体に吹き、塗膜を研磨して整え、黒でストライプを入れ、トップ・コート(透明)を全体に吹き、研磨するというものです。もちろん、使う塗料はすべてアクリル系かポリエステル系です。また、缶スプレーだと、塗料に液化ガスが混入していて塗面が泡立ちやすく、きれいに仕上がらないことが考えられます。プラモ用のでかまいませんから、スプレー機が必要です。
なお、この対策には、塗膜が分厚くなって、音が悪くなったりネックやパーツの取り付けが困難になったりする可能性がある、という欠点があります。
トップコートを省くということも考えられますが、そうすると研磨は出来ず、恐ろしく不細工なものになります。さらに、頑丈で食いつきのよいアクリル系・ポリエステル系とはいえ、あとあと剥離するおそれも出てきます。
一番簡単な対策とはいえ、各工程に守らなくてはならないことやコツがたくさんあります。が、ここではとてもお教えし切れません。impulse21さんにその気があるのなら、またあらためてお教えすることにしたいと思います。また、より本格的な塗装にチャレンジしたいのでしたら、その旨お答えください。
ちなみに、本格的な対策は、一度全ての塗膜を剥がし、一から塗装しなおすことですが、他にもいくつか中間的な対策が考えられます。
では、本日はこれで失礼致します。
お礼
ありがとうございます! とても助かりました!
補足
お世話になっております。 塗装ですが、表面がなだらかでは無いため一度塗膜をはがしてからやろうと思っております。 そこで、剥がす時にはもしもの時のことも考えて三度ペーパーで地道にやろうかと考えています。 そこで、最初は何番からやったほうがいいでしょうか? 仕上げは何番ですればいいでしょうか?