8分でダウンピッキングのみを原則と表現したのは、音の粒が揃いやすいこと、16分を間に絡めたフレージングなどの際に、ピッキングのパターンを変えずに対応しやすくなることなどが理由として考えられると思います。
少々乱雑な見方を含めれば、ピッキングの方向によって音の粒・立ち上がりなどに差が出ないことは理想ですが、現実的にはピックの当たる角度や振りぬく向きなどによって、音の粒立ちには若干の差が出ると思います。 そうした細かなニュアンスを揃えることを目的として、すべてダウンのみで弾くと言うことはよくあることだと思います。
また、音の粒という意味で、理想の通りにアップ・ダウンの差をなくした理想的なピッキングを習得していても、演奏者のリズムの感じ方・捉え方によって、演奏内容は左右されるでしょう。 ピッキングの単位の感じ方で、演奏へのリズムの表れ方も変わってくると思いますよ。
それと、8分のオルタネイトでやっていると、8分よりも細かい音符が挟まる時にピッキング順を不規則に変化させることが求められ、リズムが崩れてしまうことも考えられるので、リズムの安定を意識する上でも、ダウンオンリーで揃えることが効果的になることもあります。
あと、8分でダウンオンリーと言うことを、少し捉えなおしてみるのも良いと思います。 ダウンだけと言うことを強調して考えると見えにくいように思うのですが、8分でダウンオンリーになるパターンは、16分で考えると、ウラを抜いた16分でのオルタネイトピッキングと捉えることもできます。 そのリズムのウラも意識して、8分のダウンオンリーを考えてみると良いと思いますよ。
オルタネイトピッキングは、ピッキングの順番をアップとダウンとで交互にやっているということだけでは不十分で、リズムの譜割を見て奇数拍はダウン、偶数拍はアップとビートごとにピッキングの方向を揃えることに意味があると思います。 例えば、「8分--8分--16分-16分-8分--」というリズムのフレーズがあったとしたら、「D--U--D-U-D--」というピッキングはアップ(U)・ダウン(D)の順序は交互になるように守られていますが、オルタネイトピッキングとは言えないと考えます。 この場合、「D-(U)-D-(U)-D-U-D-(U)」と、括弧書きは空ピックとしてピックを動かすのが、オルタネイトピッキングだと思います。 ビートの単位と、ピッキングの順序を符合させて捉えなおしてみると、良いと思いますよ。
そういう意味では、オルタネイトピッキングは、常に使うことができると捉えることができるでしょう。 先に書きましたが、それと同じように、8分のみのリズムでダウンオンリーのピッキングを、16分でのオルタネイトと捉えてみるのも良いと思います。
参考まで。
お礼
大変参考になる回答でした。 8分のダウンオンリーは16分のウラを抜いたオルタネイトピッキングに捉える事ができるという説明には大きく納得できました。 まだまだベースを始めてすぐなので、今は8分をダウンピッキングで弾く事に精一杯ですが、リズムのウラというものも意識していきたいと思います。 回答していただき本当にありがとうございました。