どうも、#2のJzamraiです。
#3のvaisさんへの補足を拝見し、強く感じた事がありますので、追記させてください。
いささか苦言めいた発言が多くなると思いますが、決してtaktak888jpさん個人を非難する意図は無く、むしろ当事者全員にとって良い方向に進むための参考として、少しでも参考になればと思っての書き込みである事をお汲み取りいただければ幸いです。(たとえ私個人に対して反感をもたれたとしても、少しでも事態が好転するなら御の字だと思っています。)
医療関係の方でしたか!(正直、驚いています…。)
お話から察するに、「私立の総合病院」といったところでしょうか?
もちろん、taktak888jpさんも「業務システム構築」といった内容にはそれなりの経験と自負をお持ちなのだと思いますが、わが国の医療界における「情報セキュリティーに対する一般的な認識」(というよりも、標準的な構築指標)は、まだまだシステムとして確立されていないということなのでしょうか?
少なくとも情報セキュリティーという観点から見た場合、医療関連については「金融業」などとともに、最もセキュリティーが重視されてしかるべきもので、米国においても近年安全性を担保させる法整備が完了していると報道されていますよね。(意識の問題ではなく、システムとして医療(個人)情報等の秘匿性・安全性を担保させるものでしょう。)
これは「釈迦に説法」となってしまいますが、特に医療関連の個人情報は、一つ間違えばその後の患者の人生を左右するに十分なもの(というよりも、文字通り「命」にかかわるもの)な筈です。
故に情報セキュリティーについては一般の企業よりも「コスト面(採算性)<社会的責任」という意識をより強く持つべき分野だと思います。(もちろん、病院経営として許容される範囲での話ですが。)
経営者の方にじっくりお話を伺ったわけではないので、当方の認識にも誤解があるのかもしれませんが、「電子化は紙のカルテがデジタルになるだけのもの。」といった認識をもたれている気がしてなりません。(「セキュリティーを意識」というお話はされているようですが、本気の(実現性がともなう)体制構築(構築後の運用を含めた人的リソース配置)をされていないと感じるためです。)
vaisさんも指摘されているように、情報セキュリティーの確保というのは想像以上にパワー(コスト)のかかる仕事です。
少なくとも、このような掲示板システムでアドバイスを仰ぎながら何とかこなせるというレベルのものではありません。
もちろん、そんなことは百も承知でいらっしゃるのでしょうが、扱う事になる情報の重要性(危険性)は、いくら意識してもしすぎる事のないものだと思います。
「カルテの電子化とネットワーク化」についてだけをとってみても、現時点で私が想像しうる(現実のインシデント内容を見聞した上での)リスクと対策として、
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●医療(個人)情報の盗難防止
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「部内外の物理セキュリティー」を含めた、厳格な「認証」「権限管理」(明確に本人を識別した上で、アクセス可能なリソースの範囲を遵守させる事が出来る仕組み。)
*ネットワークがたとえ一箇所でもインターネットに接続されるか否かによっても、話は全く変わってくるでしょう。(「スパイウェア」や「トロイの木馬」などの脅威はもちろん、不注意による情報流出のリスクが格段に高まるためです。)
●改ざん防止
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「電子署名」(PKI)などを利用した、対改ざんダンパー性。
*ここは、手書きのカルテとは大きく異なる部分で、しっかりとした仕組みづくりが必要なはずです。
●「可用性」の確保
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「冗長化」「バックアップ」などによる情報の保護と内容の保証はもちろん、「無停電装置」などによる物理インフラの安定稼動も重要な課題となるはずです。(デジタルデータはいつでも「完全に読める」←→「全く読めない」の二者択一ですからね。)
しつこいようですが、情報セキュティーにおいても、本当に大切なのは教育を含めた「システム構築後の現場の運用レベル」の話です。(もちろん、それを可能にするためにはシステム設計が重要ですが。)
いずれにしても、扱う事になるであろう情報が情報だけに「知らなかった」では済まされない事態(リスク)が必ずやってくるはずです。
その点を踏まえ、これはお願いに近いものになるのですが、是非「セキュリティーのプロ」の力を借りてお仕事をしていただきたいと思っております。(今後状況が飲み込めてくるほど、その有用性・重要性が見えてくるはずです。)
システム構築を任されていらっしゃるということは、「稟議書」を書けるお立場にあると思います。
システムの構築段階から下記のような「コンサルティングサービス」を予算をとって利用されるよう、再度おすすめさせてください。(この点を院内での共通認識とすることも大変重要ですから、このスレッドをテキストコピー、加工されて稟議書に添付されても私は結構ですヨ。)
■SECOM セキュリティーコンサルティングサービス■ (c)2004 SECOM Trust.net Co,Ltd. All Rights Reserved
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http://www.secomtrust.net/service/consulting/index.html
なお、上記のサービスは、私がたまたまセキュリティー関連のニュースで知ったもので、特別な根拠はありません。(同業他社の情報についても、ネット上に豊富に情報がありますよね。)
もちろん、この場でもお手伝いできる部分があると思いますが、分野が分野だけに「中途半端な状況把握を元に具体的なシステムについてのお話はできないな…」と感じ始めてもいます。(回答する側にも、それなりの責任があるでしょうから。)
私の方からは、システム構築後の情報セキュリティー(主に運用面)に関して体系的に網羅されているガイダンスの情報を紹介させていただき、筆をおきたいと思います。
■IPA提供 ~読者層別:情報セキュリティ対策 実践情報~■ Copyright(c) Information-technology Promotion Agency, Japan. All rights reserved 2004
↓
http://www.ipa.go.jp/security/awareness/awareness.html
上記ページから、様々な実践情報にアクセスできまます。
今後、骨の折れるお仕事が続くと思いますが、成功をお祈りいたしております。
疑問点、補足などあればどうぞ。
それでは。
お礼
お礼が遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。 アドバイス、ありがとうございます。 正直なところ、様々な問題が発生するということで、なにもしていないうちから頭が痛いです。。 まだ全然頭が整理できていませんが、どこから手を付ければよいのかまだわかりませんが、もう少し考えてみます。