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膿胸の治療方法・相談窓口について
- 膿胸の治療方法は他にありませんか?
- 膿胸の相談窓口はありますか?
- 胸腔鏡下手術が膿胸の治療方法として行われています
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質問者が選んだベストアンサー
外科医です. 膿胸ということですが,膿胸にも急性,慢性,有婁性,無婁性等分類があり,それぞれによって治療法も変わってきます. お話の内容からすると,恐らく急性の有婁性ではないかと思います.抗生剤を投与していると言うことと,悪化しているということから,感染が持続している状態なのだと思いますが,私のこれまでの経験からすると,治療するには,まず,(1)感染をコントロールして無菌化し,(2)手術によって膿胸腔を閉鎖する.ことが必要です. この,無菌化するためにはカテーテルを入れて,菌(膿)を外に出しながら,しばらくの間は毎日洗浄することが必要です.抗生剤の投与だけで無菌化するのはほぼ無理だと思います.カテーテルを入れていても,ずっと寝ている必要はなく,普通の入院生活は送れます(病院によっては,携帯用の吸引機(カテーテルにつなぐ機械)がなく,ベッドから離れられないこともありますが,たいていの病院では大丈夫だと思います). ただ,カテーテルを自分で抜く可能性があるということで,こちらは問題となりますが,その可能性が高いと分かっていれば,多少のことでは抜けないように固定すれば良いことです.また,カテーテルが抜けることが直接命に関わることにはなりません.再度入れれば良いだけです. 無菌化した時点で,そのまま悪化が見られなければ慢性膿胸として様子観察するか,引き続き根治のための手術を行うか選択可能だと思います. 手術としては,確かに胸腔鏡での手術も行われてきていますが,やはり現在でも開胸(大きく傷のつく手術)のほうが一般的です.ただ,手術をしても必ず治るわけではなく,再発することも多々あります.この再発を最小限にするために無菌化が大切なのです. 手術をするためにはまず無菌化が必須条件になりますので,今の状態ですぐに手術ということはできません. 現在の主治医は内科なのでしょうか?そうであれば,一度外科(呼吸器外科)にも相談してもらいたいということを言ってみてはいかがでしょうか?膿胸は現在ではあまりみられなくなった病気なので,外科医であっても,診た経験のない先生であれば結構消極的になってしまっているのかもしれません.
お礼
お礼が遅くなって申訳ありませんでした。大変参考になりました。その後、本人は咳をするようになり、痰がよく出るようになりました。そのせいで、胸のレントゲンにも黒い部分が増えてきて、油断はできませんが、よい方向に向っているそうです。熱も下がってきました。今後は耐性菌の問題があるので、一旦抗生剤の投与を中止して、様子を見る事になりました。 アドバイス本当にありがとうございました。