テロリストにもいろいろいますから一概には言えません。
たとえばテロ支援国などが国家を挙げて支援しているようなテロリストや軍事作戦に付随した形で参加するテロリストであれば、軍や諜報機関などが全面的に協力します。精巧なパスポートなどを作る技術も高いですし、場合によっては実際の人物に成り代わる形で工作することもします。潜水艦や航空機からの空挺降下などの進入もあるでしょう。自分の陣営側の諸国間であれば国境はフリーパスです。
ただし、今、戦争が行われているわけではありませんし、ましてテロ支援国にも相当な圧力がかかっています。また冷戦時代のように大国が背後にいるわけでもありません。
ですから今では、パスポートなどの偽造屋の利用や、長い国境線を陸路越えるというのももちろんありますが、むしろ国境を越えないのでしょう。
たとえば警戒があまり強固でない時点ですでに入国させておくとか、まだ足の付いていないメンバーを合法的に入国させるわけですね。あるいは国境の向こう側の協力者をあたるという手段もあります。ロシアで行動するチェチェン人グループのように民族紛争があるところなどは協力という関係をもって影響力を広げるわけです。あとは指令だけ送ればよいわけです。
そもそもテロリストは外見ではわかりません。指名手配を受けている者などごく一部です。そもそも公然と武器を携行したりしません。目的を果たすまで戦闘しないのが鉄則です。
それから航空機で移動するというのも有効でしょう。ただし警戒が薄いところに限られますが、軍のレーダー網が張り巡らされている国など日本など先進諸国だけです。それでもレーダーというのは地形の影響を受けやすく、あのソ連ですら赤の広場に軽飛行機で着陸した少年の話がありますし、日本でもМиГ25による亡命事件がありました。けっしてレーダーがあるから安心というものではないのです。特に低速目標には弱いという弱点があります。
お礼
お詳しいですね。 ありがとうございました。